国交省/技術安全WG、左折巻き込み「対策必要」 全ト協ヒアリングで訴え
行政
2015/12/17 0:00
国土交通省は10日開いた有識者によるワーキンググループ(WG)で、全日本トラック協会など自動車関係団体からヒアリングを実施した。全ト協の細野高弘専務がトラック事業の安全対策について説明。その上で、左折時の巻き込み事故防止に向けた対策の必要性を強調した。 同日、交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会の技術安全WG(鎌田実委員長、東京大学大学院教授)を開催。政府による第10次交通安全基本計画の策定に当たり、国交省はWGを通じて現行計画の達成状況を確認するとともに、新たな車両安全対策を検討する。2016年3月までに報告書をまとめる。 全ト協のほか、日本自動車工業会(池史彦会長)や日本自動車連盟(小栗七生会長)などが出席。衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報装置といった先進安全技術について、現在の取り組みや今後の課題をプレゼンテーションした。 細野氏は、事業用トラックが第1当事者となる死亡事故の現状を紹介。14年は交差点でのトラックによる死亡事故が多いことを挙げ、このうち左折巻き込みによる死亡事故は全て大型車である――と指摘した。交差点での事故防止に向けたマニュアル作成など、全ト協の取り組みを紹介した上で、国による対策の重要性を訴えた。(土屋太朗) 【写真=16年3月までに報告書をまとめる】