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取引労働改善佐賀協、大手下請けに厳しく 実態調査一部を報告

行政

2015/12/07 0:00

 【佐賀】取引環境・労働時間改善佐賀県地方協議会(荒牧軍治座長、佐賀大学名誉教授)は11月27日に開いた会合で、九州各県で行ったトラック輸送状況実態調査の一部を報告した。九州運輸局が長時間労働・労働時間短縮に対する意見をまとめた。  報告には、「工場で製品の完成を待つため、手待ち時間が発生する」「配送先の受け取り担当者がいなくなり、ドライバーが荷下ろしや検品をしている」「青果物を競りに間に合わせるため、集荷が遅れると休息時間を減らして運行せざるを得ない」などの指摘があった。  また、一定の運賃を確保するため、1台当たりの配送箇所を増やす傾向にあり、拘束時間が増えたり、青果物輸送は複数品目を集荷するため、トータルで荷役や手待ち時間が長くなっている実態が報告された。  更に、「着荷主も含めた運送契約の義務化」「荷主企業、元請企業への罰則強化」「当日の配送指示の禁止」などの要望が挙がったほか、「元請けの理解を得なければ残業時間を減らすことができない。行政から働き掛けて欲しい」とする意見も多かった。  高速道路については、深夜割引に合わせるため、無駄な待機・深夜労働が発生。深夜割引時間帯の見直し・割引拡大を求める意見、フェリー利用に対する補助金を求める声も目立った。  一方、業界の過当競争により労働環境改善は困難で、大手運送事業者が下請けに厳しい仕事をさせている――などの実態が浮き彫りとなった。(上田慎二) 【写真=実態調査の一部が報告され、トラック輸送の厳しい実情が浮き彫りに】





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