日野、トラ業者むけ支援強化 運管試験の指導講習
産業
2015/10/29 0:00
日野自動車は、顧客の業務に踏み込んだサポートサービス「お役立ち活動」の一環として、運行管理者試験(貨物)の受験者指導講習を2015年度から実施するなど、トラック事業者へのトータルサポートを強化している。 全国の販売会社のサービス技術を競うコンクールが24日に開かれ、記者団のインタビューに応じた渡部雅成常務役員が、販売会社との協力によるトータルサポートの取り組みを明らかにした。 講習は、運管試験の合格率が近年、低迷している状況を踏まえたもので、14年3月に貨物自動車運送事業輸送安全規則と旅客自動車運送事業運輸規則に基づく講習認定機関として認定を受けた。販売会社に専任講師を派遣し、販売会社が受講者を募って講座を開催している。 講師は現在、日野自動車本社在籍の一人のみだが、「(講座は)受講者から好評」を得ており、今後は販売会社の社員を含め資格取得者を増やすことも考えている。 お役立ち活動は、国内販売会社と協力した車の販売にとどまらない活動として、「環境」「人材育成」などのカテゴリー別に40以上のメニューを提供しており、今後も新たなサービスを展開していく方針だ。 なお、コンクールでは、大型車「プロフィア」のトラクタを使用。整備技術を競う「車両およびメンテナンス競技」で、審査項目として新たに「的確な市場情報の作成」を追加。一方、接客対応を評価する「フロント競技」では、審査の公平性を高めるため顧客役にプロの俳優を起用した。 全国の支部大会を制した10チームと特別枠12チームが、車両とメンテナンス、フロントに学科を加えた3競技で競った結果、宮城日野自動車(倉山裕治社長、仙台市宮城野区)が3年ぶり5度目の総合優勝を獲得。選手は「職場の同僚だけでなく、他の東北支部の方たちにも応援していただいたお陰」などと喜びを語った。(田中信也) 【写真=大型車「プロフィア」を使用し整備技術を競う】