物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

豊田織機、新型電動リフト発表 3輪タイプ コア商品に

産業

2015/10/26 0:00

 豊田自動織機は22日、高浜工場(愛知県高浜市)で、社内カンパニーのトヨタL&Fが開発した新型電動フォークリフト「GENEO-Ecore(ジェネオエコア)」のモデルチェンジを発表した。1、2トン積みコンパクト3輪タイプの主力車種として、同日から全国40社の取扱店で発売。年間販売目標は1600台で、旧型比20%増を目指す。(梅本誠治)  新開発の高効率モーターとモーター制御装置、油圧システムを採用し、稼働時間は従来に比べて20%増の8時間47分を実現。積み荷の高さ、重さ、旋回半径によって旋回速度を制御する国内初の機能を標準装備し、独自のSASシステムと併せて転倒の危険を低減した。オプションとして、リフトの接近をブルーライトで歩行者に知らせる機能も加えられる。  作業面では、女性や高齢者の使いやすさを考慮してハンドルを小径化し、大型アシストグリップで乗降性を向上。パーキングブレーキをハンド式から足踏み式に切り替えることで、作業時の負担を軽減した。防水性を強化して雨天時の耐水性をアップしたほか、バッテリーの保護機能や使用状況を記録するデータログも備える。  欧米モデルで普及の進むテレマティクス(稼働管理)については、国内のユーザー4社で実証実験を重ね、オプション設定としての実装を視野に入れる。リフトや拠点ごとの稼働状況を確認し、物流コストの削減と現場効率の改善を支援する。  トヨタL&Fカンパニーバイスプレジデントで、豊田自動織機の大西敏文専務は「2015年の国内リフト市場は、1~9月期で前年同期比5%増の6万台と、通年でも昨年を上回る見通し。また、電動リフトの占める割合は、環境意識の高まりや性能向上、ディーゼル規制を受け、14年は53%まで高まっている。当社でも、更なる拡大が見込まれる電動リフトの開発を進めていく」とあいさつ。  その上で、「3輪タイプは、4輪タイプに比べて小回りや狭い場所での作業、保管機能の効率化に優れる。コンテナ物流が主流の欧州では過半数を占めるものの、国内は電動カウンターリフト2万台のうち10%に過ぎず、当社のシェアも60%ほど。今後は、欧州での販売実績やノウハウ、3輪の特長を生かした提案で、新型ジェネオエコアを電動車市場のコア商品としていきたい」と力を込めた。 【写真=旋回速度を制御する国内初の機能を、旧型(右)との比較で実演】





本紙ピックアップ

暫定税率廃止法が成立

 ガソリン税(揮発油税)の暫定税率廃止法が11月28日の参院本会議で可決、成立した。ガソリン税での12月31日の廃止を規定するとともに、軽油引取税でも2026年4月1日に廃止することや、軽油の旧暫定税率廃止に当たって運輸…

農水省「備蓄米放出」、倉庫会社に保管料支援

 農林水産省は、政府備蓄米の放出に伴い本来の保管料を収受できなかった倉庫会社への支援を決めた。2025年度末までの保管料に加え、当初見込んでいなかった運送費用や、出庫を急いだことで生じた経費を支援する。その上で、同省は備…

車体課税見直し報告書、自治体の財源維持を

 総務省が設置している地方財政審議会の自動車関係税制のあり方に関する検討会(小西砂千夫座長、地方財政審議会会長)は11月21日、自動車の車体課税の見直しに当たって報告書を取りまとめ、地方自治体の財源として、引き続き重要な…

自動運転「L4」実用化PT、導入ガイドブック公開へ

 レベル4(L4、特定条件下での完全自動運転)トラックの2030年ごろの実用化に向け、大型車メーカー、大手物流事業者などで構成するプロジェクトチーム(PT)は、技術開発と走行環境の整備に向け、新東名高速道路で総合走行実証…

オススメ記事

暫定税率廃止法が成立

 ガソリン税(揮発油税)の暫定税率廃止法が11月28日の参院本会議で可決、成立した。ガソリン税での12月31日の廃止を規定するとともに、軽油引取税でも2026年4月1日に廃止することや、軽油の旧暫定税率廃止に当たって運輸…

農水省「備蓄米放出」、倉庫会社に保管料支援

 農林水産省は、政府備蓄米の放出に伴い本来の保管料を収受できなかった倉庫会社への支援を決めた。2025年度末までの保管料に加え、当初見込んでいなかった運送費用や、出庫を急いだことで生じた経費を支援する。その上で、同省は備…

車体課税見直し報告書、自治体の財源維持を

 総務省が設置している地方財政審議会の自動車関係税制のあり方に関する検討会(小西砂千夫座長、地方財政審議会会長)は11月21日、自動車の車体課税の見直しに当たって報告書を取りまとめ、地方自治体の財源として、引き続き重要な…

自動運転「L4」実用化PT、導入ガイドブック公開へ

 レベル4(L4、特定条件下での完全自動運転)トラックの2030年ごろの実用化に向け、大型車メーカー、大手物流事業者などで構成するプロジェクトチーム(PT)は、技術開発と走行環境の整備に向け、新東名高速道路で総合走行実証…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap