寒地土木研究所/セミナー、ラウンドアバウト活用 北海道での実用化むけ
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2015/10/15 0:00
寒地土木研究所は8日、「ラウンドアバウトを活用したまちづくり・地域づくり」をテーマに寒地道路連続セミナーを開いた。 寒地道路研究グループの三木雅之氏は「昨年9月の道路交通法改正以降、11都府県46交差点が環状交差点(ラウンドアバウト)に指定されている。北海道での実用化に向けて、各関係機関の皆さんと協力して、ラウンドアバウトへの認識を深めていきたい」とあいさつ。 セミナーでは、警察庁交通局交通規制課の植竹昌人課長補佐が「環状交差点の現状と導入に向けた警察の取組」、長野県飯田市建設部地域計画課の森茂夫調査計画係長が「我が国初のラウンドアバウト導入の経験」、寒地土木研究所寒地交通チームの宗広一徳主任研究員は「北海道における実道導入に向けて」と題して、それぞれ講演した。 円形交差点で環状部の交通を優先するラウンドアバウトは、交通事故の防止や信号機不使用による待ち時間の減少、災害時の対応能力の向上が期待できるため、日本国内でも普及が進んでいる。 北海道では、見通しの良い道路における田園型事故など、交差点での出合い頭事故が交通事故全体の3割を占めていることから、ラウンドアバウトによる交通事故減少への期待が高まっている。一方、用地取得に掛かる整備コストや積雪時に効果を発揮できるか――など課題も残されている。(大島杏奈) 【写真=警察庁交通局交通規制課の植竹課長補佐らが講演】