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国交・経産省、自動走行ビジネス 将来像確立へWG

行政

2015/10/08 0:00

 国土交通、経済産業の両省は、自動走行の将来像の確立と実現に向け、産官学による検討に着手した。両省が設置した「自動走行ビジネス検討会」(鎌田実座長、東京大学大学院教授)による6月の中間とりまとめを受け、日本で実現すべき価値やトラック隊列走行といった自動走行の形態について議論を深め、2015年度末までに一定の結論を導き出す方針だ。  検討会が示した課題を産官学の連携で深掘りするため、9月29日に将来ビジョン検討ワーキンググループ(WG)を立ち上げた。  WGでは、30年ごろまでに実用化が期待され、産官学が連携して取り組むべきアプリケーション(具体的な自動走行の種類)を特定するほか、その実現に必要な技術と制度・事業環境に関する認識を関係者で共有。産官学が協調して取り組むべき課題と今後の方針について検討していく。  中間とりまとめでは、実現すべき価値として「安全・安心」「環境・エネルギー」「労働力不足」「自動車利用環境の向上」を提示。これらを具体化するアプリケーションとして①デッドマンシステム(急な体調不良に対応した自動操作)②トラック隊列走行③ラストワンマイル自動走行④自動駐車――などが例示された。WGの初会合では、アプリケーションの特定に向けた課題について意見が交わされた。  なお、WGの発足に当たり、経産省製造産業局の伊吹英明自動車課長が「関係者が協調する領域と、競争する分野を切り分けた上で、将来像を確立する必要がある。その上で国による支援の在り方を示したい」と強調。国交省自動車局の島雅之技術政策課長も「自動走行は交通事故削減に加え、渋滞緩和、高齢者支援の面でも期待が高い。世界をリードできるよう活発な議論を展開したい」と抱負を述べた。(田中信也) 【写真=自動走行の形態について議論を深め、結論を導き出す】





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