萬運輸、事故の有無「見える化」 日次報告しボード掲示
物流企業
2015/09/28 0:00
【神奈川】萬運輸(東海林憲彦社長横浜市鶴見区)は安全性・品質向上に向け、全営業所の事故の有無を毎日把握して可視化し、共有を図っている。 神奈川県自動車交通共済協同組合(筒井康之理事長)が実施している9月1日から12月10日までの100日間の無事故を競う「セーフティードライブ・チャレンジ100」の期間中、毎日営業所ごとに全従業員の事故の有無を確かめ、本社の掲示ボードに記入。ボードには、人身・物損、公道・構内、自社・外注に分けて件数を記し、全社の日々の状況を「見える化」している。 個人別の事故件数は毎日従業員本人が記入し、リーダー・班長クラスの責任者が営業所長に日次報告。所長は月単位で従業員にメッセージを送ることで連絡系統を明確化している。 ドライバーと管理者はコミュニケーション不足になりがちで、点呼や電話・メールだけでは情報伝達が不十分な場合もある。このため、日次報告や掲示ボードの活用で情報伝達の徹底につなげるのが狙い。 また、掲示ボードの横には無事故・無災害連続日数のボードも掲示。重大事故、労働災害、交通事故、構内事故、商品破損、クレームについて、それぞれ連続日数を毎日更新して従業員が確認できるようにし、意識高揚に役立てている。 更に、事故やヒヤリ・ハット情報の共有に向け、神奈川県トラック協会(同会長)の「県内ヒヤリハット多発地点マップ」に、自社で過去に発生した事故ポイントを追加。社内から収集したヒヤリ・ハット事例も併せて掲載している。チャレンジ100の終了後には、作業ミスの事例についてもボード化して共有する予定だ。 東海林社長は「事故・災害予防のためにどんな施策を講じ、どう努力したか、100日間のうちどこまで安全意識を継続できたかが大切。可視化・共有で更に従業員の意識を高め、萬運輸のスタンダードにしていきたい」と話している。(吉田英行) 【写真=神ト協のヒヤリ・ハット多発地点マップに、自社で過去に発生した事故ポイントを追加】