共同配送こうち、加盟企業を新規獲得
物流企業
2015/09/03 0:00
【高知】共同配送こうち(西内正社長、高知市)は8月から、同社の共同配送便を定期的に利用する新な加盟企業を獲得した。一般の荷主よりも主要なパートナー企業として位置付け、物流の合理化だけでなく、情報提供や営業活動など幅広い支援を行っていく。 小型をメーンに冷凍と常温を混載できる22台のトラックを保有し、県内全域に36ルートの共配網を構築。食品関係を中心に県内外60社以上の荷主を持ち、積み合わせながら合計3千件以上の配送先に荷物を届けている。 60社の荷主の中でも、より強い協力関係にあるのが20社の加盟企業だ。3千を超える配送先は、飲食店や量販店、小売店、給食、ホテルなどの業務筋で、食品関係のメーカーや卸業者にとっては重要な販路となる。 このため同社では、加盟企業に配送先の情報を提供するほか、担当者を紹介するなど直接的な営業の橋渡しも行っている。また、共配ルートを組む際に加盟企業の要望を取り入れることもある。 新たに加盟したのは、青果物の卸業者。複数の委託給食会社と取引があり、これまでは一部の取引先向けに共配便を利用していた。加盟後は、物流業務の大半を共同配送こうちに移行することで、窓口を一本化。効率化を図るとともに、新たな販路の開拓など営業展開に注力する。 加盟の条件は20万円の加盟金と、月5千円の運営費。2カ月に1回、加盟企業のトップと実務者それぞれの会議を開き、情報交換のほか、経営コンサルタントによるアドバイスも実施する。 西内社長は「加盟企業にとって、一気に営業ターゲットが拡大するメリットは大きい。また、荷主が自家用トラックから営業トラックに転換することで、物流の合理化だけでなく経営改革を進めることができる。高知は物流の難所であるだけに、県外企業からの関心も高まっている」と話している。(矢野孝明) 【写真=加盟企業はトラックに社名ロゴを入れることも可能】