物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

拘束2時間 休息期間に フェリー乗船時 トラック限定 1日から

行政

2015/08/20 0:00

 改善基準告示では、フェリー乗船時間のうち2時間を拘束時間、残りを休息期間としているが、トラックドライバーに限り、9月1日からは全て休息期間として扱われる。厚生労働省が12日、通達の一部改正を都道府県労働局に通知した。トラック業界やフェリー業界が要望していたもので、労働時間規制が事実上、緩和される。(田中信也、那須野ゆみ)  フェリー乗船に関しては、労働基準局長告示に基づく「一般乗用旅客自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者の拘束時間及び休息期間の特例(特例通達)」と「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)の一部改正等」(143号通達)で規定。上下船時のドライバーの作業時間を考慮し、乗船時間のうち2時間(2時間未満の場合はその時間)を拘束時間としてきた。  だが、本州への物流の9割で長距離フェリーに頼っている北海道のトラック業界を中心に「ドライバーは乗船中、仮眠、食事など自由な時間を過ごしており、乗船時間の一部を拘束時間とする根拠は希薄」として、全乗船時間を休息期間とするよう求めてきた。  これに対し、厚労省労働基準局も「近年、フェリー会社による乗船サービスの広がりに伴い、ドライバーが乗船後に作業を行うケースが少なくなっているなど、作業実態とかい離が生じている」と認め、原則として休息期間とすることを容認。今回の両通達の改正に至った。  現在、苫小牧港(北海道)―八戸港(青森県)の乗船時間は7時間30分で、このうち拘束時間が2時間のため、8時間以上の休息期間を確保するには、下船後2時間30分は運転できない。これが改正後は、30分休めば運行可能になる。  なお、2人乗務の場合は4時間、隔日勤務の場合は20時間乗船した場合、すぐに運転を開始できる。  北海道トラック協会の伊藤昭人会長は「北海道―本州の物流は、9割が船舶を利用しており、海上輸送は北海道にとって生命線と言える」と指摘。更に、「拘束時間の『2時間』は、宇都宮―東京の走行時間に相当し、道内や九州の事業者にとっては、運行計画策定や拘束時間短縮、過労運転撲滅などに大きな改善が見込まれる。これからも、関係法令の順守に業界を挙げて取り組んでいく」と話している。 【写真=フェリー利用事業者には朗報となる(新門司フェリーターミナル)】





本紙ピックアップ

函館―長万部「並行在来線の経営分離」、貨物鉄道維持の議論停滞

 北海道新幹線の札幌延伸で、JR北海道から経営分離される並行在来線(函館―長万部)。経営分離後の貨物鉄道について、国の有識者会議は「必要」との方向性を示したが、維持費の負担割合など、かねて指摘される課題の結論は見えない。…

JR東日本、荷物専用新幹線を来月23日から定期運行

 JR東日本は6日、盛岡新幹線車両センター(岩手県盛岡市)で、全車両を荷物輸送専用に改造したE3系(7両編成)を初公開した。東北新幹線の盛岡-東京で、3月23日からの平日に定期運行を開始する。新幹線の速達性、定時性、安定…

JR貨物など、温度管理機能付き31㌳コンテナ導入

 JR貨物と武田薬品工業、三菱倉庫は5日、武田薬品の医療用医薬品輸送で初めて31㌳温度管理機能付きコンテナを導入した、と発表した。武田薬品は2023年から幹線輸送のモーダルシフトに着手し、東北、九州、四国、北陸、上越の各…

北海道/エゾシカによる交通事故、運送業者の被害増加

 北海道でエゾシカが関係する交通事故が多発している。道警によると、2025年はエゾシカが原因の事故が6705件発生。24年比で1245件増えており、9年連続で過去最多を更新している。北海道トラック交通共済協同組合(大友龍…

オススメ記事

函館―長万部「並行在来線の経営分離」、貨物鉄道維持の議論停滞

 北海道新幹線の札幌延伸で、JR北海道から経営分離される並行在来線(函館―長万部)。経営分離後の貨物鉄道について、国の有識者会議は「必要」との方向性を示したが、維持費の負担割合など、かねて指摘される課題の結論は見えない。…

JR東日本、荷物専用新幹線を来月23日から定期運行

 JR東日本は6日、盛岡新幹線車両センター(岩手県盛岡市)で、全車両を荷物輸送専用に改造したE3系(7両編成)を初公開した。東北新幹線の盛岡-東京で、3月23日からの平日に定期運行を開始する。新幹線の速達性、定時性、安定…

JR貨物など、温度管理機能付き31㌳コンテナ導入

 JR貨物と武田薬品工業、三菱倉庫は5日、武田薬品の医療用医薬品輸送で初めて31㌳温度管理機能付きコンテナを導入した、と発表した。武田薬品は2023年から幹線輸送のモーダルシフトに着手し、東北、九州、四国、北陸、上越の各…

北海道/エゾシカによる交通事故、運送業者の被害増加

 北海道でエゾシカが関係する交通事故が多発している。道警によると、2025年はエゾシカが原因の事故が6705件発生。24年比で1245件増えており、9年連続で過去最多を更新している。北海道トラック交通共済協同組合(大友龍…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap