福通、社宅棟301戸が完成 東京支店建て替え進む
物流企業
2015/08/13 0:00
福山通運は首都圏の「旗艦店」となる新東京支店(東京都江東区)の建て替え工事を進めている。一時保管庫を併設した地上7階建て物流棟の建設工事が6割程度まで進む中、7月上旬には10階建ての社宅棟が完成。新支店は総額300億円超の大型投資となる一大拠点で、2016年12月末にオープンする。(高木明) 新支店は江東区越中島に立地し、再開発工事は13年8月から本格的に始まった。敷地面積4万6400平方メートル、地上7階建てで、延べ床面積が10万1720平方メートル(建築面積2万3600平方メートル)。企業間の小口貨物を扱う特積事業向けのターミナルと、流通加工業務を行う物流センターを併設する。 更に、仕分け業務の迅速化・効率化を図るための自動仕分け機、荷物の重量や運賃などを自動計測する最新の物流機器を導入していく。 7月上旬には、物流棟に先立って社宅棟が完成した。建築面積1950平方メートル、地上10階建て(総延べ床面積1万4540平方メートル)で、ファミリータイプ135戸(3DK128戸、3LDK7戸)、ワンルームタイプ166戸の計301戸の規模で、既に一部で入居が始まっている。 旧東京支店が竣工したのは1969年で当時、特積各社は東海道路線の強化に本腰を入れていた。福通では、68年に名古屋支店(愛知県西春町、敷地面積4万6860平方メートル、ホーム53メートル×180メートル、社宅120戸)、大阪支店(大阪市福島区、4万3400平メートル、53メートル×200メートル、200戸)、翌69年には東京支店(50メートル×240メートル、186戸)と、大型ターミナルを相次いで稼働させた。 5日には旧社宅の解体工事が始まり、小丸成洋社長、熊野弘幸副社長をはじめ、五洋建設の津田映執行役員副社長らの出席の下、安全祈願祭が行われた。 小丸氏は「東京支店の再開発工事は順調に進んでいる現在全国20カ所程度の開発案件を抱えているが、引き続き、攻めの姿勢で、経営基盤の更なる強化を図っていく」と述べた。 【写真=完成した社宅棟(右)と建設中の物流棟(中央奥)解体工事が始まった旧社宅(左)が並ぶ】