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藤森運輸、IT点呼導入 顔を見て100%実施

物流企業

2015/07/30 0:00

 【岡山】藤森運輸(藤森元則社長、岡山県倉敷市)は2015年のスローガンを「順守」とし、様々な対策に打って出ている。6月上旬からはIT(情報技術)点呼を導入し、顔を見ての点呼の実施率を100%にした。また、本社に所属する集配車両12台にGPS(全地球測位システム)付きドライブレコーダー(DR)を新たに取り付け、保有車両82台のほぼ全てに装着を終えた。(江藤和博)  IT点呼は、倉敷営業所(同市)を実施拠点とし、運行管理者を二人配置。交代による24時間体制で、本社、新見営業所(新見市)、岡山物流センター(岡山市南区)などの拠点の点呼を行っている。  導入に合わせて運行管理者を一人増員。管理者一人に掛かる負担を軽減した。各拠点に置いたパソコン画面には運行管理者とドライバーの顔が同時に表示され、テレビ電話のような感覚でアルコールチェックを含めた点呼を行えるため、ドライバーの安全意識が高まっている。  一方、DRは2年前に発生した被害事故をきっかけに導入を進めてきた。この事故の時は目撃者がいたため、不当な責任を押し付けられることは無かったが、万が一に備えて台数を増やしてきた。本社の集配車両を担当するドライバーは「『見られている感』が常にあり、黄色信号で停車するなど、従来より慎重な運転を心掛けるようになった」と話している。  同社は安全確保や品質向上を最重点に取り組んでおり、18日には「リフト道場」と銘打った、社内のフォークリフトコンテストを開催。本社の入社2年以内の新人も含めて各拠点から総勢39人が参加し、腕を競い合った。上位入賞者には、車内で使う掃除機や冷蔵庫など賞品も授与され、モチベーションアップにつながったようだ。  本社営業所の藤森大輔所長(31)は「IT点呼は当初、システムの不具合もあったが、今は解消され、順調に稼働している。DRの映像は教育資料としても活用し、安全会議でドライバー同士が注意点を指摘し合うなど、意識向上に役立っている」と話している。 【写真=IT点呼の端末を説明する藤森所長】





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