みちのく会、鉄道貨物チャンス到来 まいた種 全国で実る
物流企業
2015/07/27 0:00
【宮城】仙台運送(菊地徹社長、仙台市若林区)と取引関係にある通運会社で組織するみちのく会(同会長)は16日、山形県天童市で総会を開き、事業計画と予算を決めた。恒例の特別講演では、伝説のカリスマ販売員として有名な元山形新幹線「つばさ」社内販売員の茂木久美子氏が「一期一会を大切に(買っていただいたお客さまも、そうでないお客さまも)」と題して講演した。(黒田秀男) 菊地会長が「国がモーダルシフトを掲げて久しいが、環境問題はもちろん、深刻な人手不足の中で鉄道貨物が脚光を浴びている。大きなチャンス到来である。このチャンスを逃すことなく、モーダルシフトを推進したい。通運事業者が心を一つに、JR貨物(日本貨物鉄道)と共に更なる信頼関係を深め、向上させていかなければならない。共に頑張ろう」とあいさつ。 初めて出席したJR貨物の石田忠正会長は「一昨年秋に潮目が変わり、増勢が今も続いている。しかし、鉄道貨物が伸びるのは、むしろこれからだと思う。皆さんとまいてきた種が、全国各地で実を結び始めた。モーダルシフトのうねりが競り上がってきている。安全確保に万全を期し、要請に応えたい」と述べた。 また、全国通運(東京都中央区)の杉野彰社長も「全通系事業者にはより良い結果を導き出す知恵と行動力がある。JR貨物との意思疎通を図り、コンテナ増送に努めよう」と呼び掛けた。 事業報告と決算、2015年度の予算1760万円を承認した。会員は2社増えて85社。各地区の輸送情勢の報告なども行われた。 講演で茂木氏は、実体験から「マニュアル通りでは成績は上がらない。自分なりの創意工夫が必要。相手の身になって対応することが大切」と接客の心得を伝授した。 【写真=通運事業者が心を一つに】