高吉運送、金庫回収事業へ進出 サイト運営 全国展開
物流企業
2015/07/20 0:00
【兵庫】高吉運送(高吉智也社長、兵庫県姫路市)は、主力のピアノ輸送に加え、金庫の処分・回収事業に乗り出した。高吉社長個人が専用サイト「Eco clue(エコクルー)」の権利を買い取り、全国のピアノ輸送の同業者グループと協力して、リユースを前提に引き取る。ピアノ輸送で培った重量物輸送のノウハウを生かして業務の間口を広げるとともに、仲間との連携をより深めていく。(江藤和博) 2014年12月にエコクルーを運営する会社と買い取り契約を交わした。大阪営業所(大阪府摂津市)に専従のスタッフを配置し、サイト運営の全てを高吉運送で担う。小型から中型、大型まであらゆる重量、サイズの金庫に対応し、事務所や個人宅など設置場所から搬出する。 インターネットで365日24時間の注文に対応し、引取料金は小型金庫で1980円(別途送料2千円、全国一律)。金庫のほか、店舗じゅう器や応接セット、コピー機など広範囲な品目の取り扱い実績がある。 高吉運送は、全国6社のピアノ輸送会社と共同出資の会社を設立し、ピアノを積んだコンテナの空きスペースを利用して、引っ越しに伴う処分品をタイに輸出する事業も展開。金庫ビジネスは、この事業で取引のある事業者から打診を受けたのがきっかけ。高吉氏は「仲間の同業者がたくさんいる当社なら、全国をエリアにサービスが提供できる」と判断、進出した。 ピアノ輸送のノウハウは他分野の強化にもつながっている。最近は冷蔵庫が大型化する傾向があり、2階から上の部屋に搬入する場合は、クレーン付きトラック(ユニック車)が必要で、ユニック車による冷蔵庫の搬入は姫路地区で100%近いシェアを誇る。冷蔵庫の大型化に合わせて、この分野も強化していく。 【写真=エコクルーのサイトを開いて説明する高吉社長】