丸才、水産廃棄物の処理施設 来春本格稼働
物流企業
2015/07/20 0:00
【岩手】一般貨物運送や倉庫業などを展開する丸才(中新井田淳社長、岩手県久慈市)は、宮古市田老地区に水産廃棄物の処理施設を建設する。(今松大) 2014年11月、同市の水産業共同利用施設復興整備事業に応募。15年1月に、補助金交付要綱への適合が認定された。事業費は6億円。9月に着工し、16年5月に本格稼働する予定だ。魚介類の残さを、真空乾燥装置で低温乾燥処理・加工し、フィッシュミールや魚油等を製造。飼料化プラントとして再資源化する。1日の処理能力は、魚のあらが8.8トン、イカ・タコ・ホタテの内臓などは2トンとなる。 従前の処理施設は、東日本大震災の津波で流失し、現在事業休止状態。近隣にもこうした設備が無いことから、宮城県や埼玉県まで運んで処理する状況が続いている。施設が完成すれば、ほとんどの残留物を市内で処理できる。 中新井田社長は「廃棄物の輸送を請け負っていた手前、処理施設の建設も引き受けなければならないと思った。少しでも地域貢献になれば」と話している。 創立は1963年。本社では一般貨物運送のほかに、鮮魚の出荷や資材販売も手掛ける。宮古営業所は、鮮魚と廃棄物の輸送がメーン。 【写真=施設が完成すれば、残留物を市内で処理(本社)】