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プラネット物流解散/馬場社長に聞く 26年前と環境様変わり

物流企業

2015/07/13 0:00

 「荷主、株主、取引先の各視点から、共同物流の在り方について議論を積み重ねた。共同物流を担っていくプレーヤーが交代するという結論に達した」。プラネット物流(東京都中央区)が2016年7月末で解散することについて、馬場純夫社長(62)は7日、本紙の取材に対し、「流通の変化と物流事業者の台頭などにより、26年前と事業環境が様変わりした」と決断に至った経緯を説明した。(沢田顕嗣)  6月5日の臨時取締役会で解散を決議。16年4月末にかけて4センターの業務を段階的に移管した後、同年7月末で四半世紀余りの歴史に終止符を打つ。今後は大団円に向けて事業継承に全力を傾注していく方針だ。  九州流通センター(福岡県粕屋町)は、16年2月1日から味の素物流(田中宏幸社長、中央区)に業務を移管。これを皮切りに4月1日から北関東(埼玉県杉戸町)、関西(大阪府泉大津市)の両流通センターを丸全昭和運輸、5月1日からは北海道流通センター(北海道石狩市)をエア・ウォーター物流(川田博一社長、札幌市豊平区)がそれぞれ引き継ぐ。  「メーカーの選択肢が増えるのに伴い、我が社の果たす役割は終わった。変化には変化で対応する。ノンアセット型の管理会社は、その役目を終えたと言えるのかも知れない」。日用品業界は卸が大規模化しており、「商品をばらまく力が相対的に弱まった」と指摘する。  更に、物流事業者がサードパーティー・ロジスティクス(3PL)を手掛けるようになったほか、小売業の相次ぐセンター開設や道路事情の改善も撤退の一因。  同社は、中部地区での共同配送実験を機に1989年8月に設立。共同物流事業の管理・運営サービスをノンアセット型で展開してきた。功績として①共同保管・共同配送によるコストダウンへの貢献②着荷主のセンターにおける庫内作業の生産性向上③情報システムやマテハンの開発を通じた物流品質の高度化―を挙げる。  「これらの取り組みが二酸化炭素(CO2)の削減につながり、ひいては環境に優しい社会の実現に貢献できたものと自負している」。馬場氏はこのように強調する一方、「諸先輩が懸命に築き上げた財産を他の事業者に渡すことになる。この決断の重みを非常に感じている」と複雑な胸中も吐露する。  「たすきを渡す相手は物流事業者となるが、共同物流の価値は不変。事業のスムーズな移管に傾注していく」。解散は収支の悪化によるものではなく、社員の将来を最大限に考慮した末の措置であり、「今の数字状況ならば、皆に還元できる。タイミングが合致した」と明かした。





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