中京陸運、スマホで運行管理 システムを自社開発
物流企業
2015/06/25 0:00
中京陸運(鷹見正彦社長、名古屋市熱田区)は、スマートフォン(スマホ)を利用して、ドライバーの業務状況把握や配車指示ができる運行管理システムを自社開発し、6月初旬から全社で本格運用を開始している。NTTドコモと通信契約して、スマホ端末を400台程度用意。全ドライバーに配布したほか、外出機会の多い職場での利用も考慮し、管理職や営業マンにも配った。 車両の発着や積み込み、積み降ろしの開始・完了といった作業項目をスマホメニュー画面から操作。クラウド管理されたサーバーに送ることにより、管理者側でドライバーの運行状況や作業状況を把握できる。GPS(全地球測位システム)の利用で車両の所在が分かるため、次の配車の判断と指示が的確になり、効率化に役立つ。 小口配送やチャーター便などの配送形態に合わせた入力画面を選択でき、入力のしやすさを考慮。また、入力情報に連動して運転日報が作成可能で、帰庫後は業務内容が記された日報を即座にパソコンから取り出せる。 同社では、これまでフューチャーフォンによる運行管理システムを使用してきたが、契約期間の更新期に当たってスマホ用を検討。システム開発のコスモルート(松本直喜社長、熱田区)の協力を得て完成した。今秋には、ルート検索を組み込むといった機能の充実化を図りながら外販を予定。既に発売している在庫管理システム(WMS)と併せ、「LogiNebula(ロジネビュラ)」シリーズ製品として売り出す。 管理本部の高橋泰史執行役員は「細かい点に配慮した使い勝手の良いシステムができた。運送会社が効率的な運営のために考案しているので、同業他社にも十分役立つと思う」と話している。(奥出和彦) 【写真=管理者側でドライバーの運行状況や作業状況を把握できる】