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国交省/自動車行政小委、企業集約化を提示 人材確保など容易に

行政

2015/06/01 0:00

 国土交通省は5月28日、交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会の豊かな未来社会に向けた自動車行政の新たな展開に関する小委員会(山内弘隆委員長、一橋大学大学院教授)の第5回会合を開き、運送業や整備業など自動車関連産業の経営基盤強化に向けた方向性として「企業の集約化」を提示した。(田中信也)  7月までに取りまとめる最終報告書では、10年後までの自動車行政の方向性を「ネットワーク」「産業」「クルマの未来」の三つのテーマ別に課題整理、解決に向けた考え方、今後の具体策などを提示。テーマ別にワーキンググループ(WG)を設置して深掘りし、今会合で検討結果をそれぞれ報告した。  産業WGの秋池玲子座長(ボストンコンサルティンググループシニアパートナー&マネージング・ディレクター)は「トラック、バス、タクシー、自動車整備業は全国に幅広く展開され、250万人以上を雇用している労働集約型産業」であり、地域社会、利用者、従業員それぞれの観点から利便性の確保や、労働環境の改善などを図っていくべき――と提案。人材不足や経営手腕、価格交渉力の弱さなどの課題を解消するため、「生産性の向上が必要」とした。  生産性向上を図るためには、就労・定着の促進や経営の質の向上、デジタルタコグラフを活用した管理システムの導入といったIT(情報技術)の活用促進などに加え、企業の集約化による経営基盤強化の必要性を主張。経営統合による企業規模の拡大や業務提携により、「人材確保などの施策が容易にできるようになる」とした。  集約化は「意欲の高い経営者の下に進めていくことが合理的」と言及。推進に当たっては、業務拡大による顧客ニーズへの対応や、長距離運送などでの法令順守、価格競争力の強化などのメリットがあるが、事業者側が消極的なケースが多い。また、重大事故が発生した場合、「一定期間、事業計画の変更が認められないなど、(規模が大きいと)成長に対するリスクが取りにくい」といったデメリットもある。  このため、集約化に当たっては、インセンティブなどによる環境整備を行う必要がある――とし、集約化の「ベストプラクティス(好事例)を示すことが必要」などと指摘した。  ただ、「農業のような小規模事業者が多い産業は集約化が進みにくい」といった声も上がっている。デリケートな問題のため、今月に予定している最終会合では、報告書の取りまとめに当たって、より慎重な検討が求められる。 【写真=産業WGが経営基盤強化に向け提案】





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