物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

経産省報告書/海コンラウンドユース促進、全国組織の構築提案

行政

2015/05/18 0:00

 経済産業省は12日、インランドデポを活用し、海上コンテナを効率的に融通し合う、コンテナラウンドユース(CRU)推進に関する報告書を取りまとめた、と発表した。規模の拡大や、効率的運用方法、既存施設の活用・整備が課題とし、複数の荷主が連携しやすい仕組みの構築、機能不足のインランドコンテナデポ(ICD)施設の整備などを取り組み推進のための方策として挙げている。(田中信也)  海コンの陸上輸送では、空コンテナの輸送が避けられず、その非効率性が課題となっている。解消に向けては、二酸化炭素(CO2)排出量削減効果に加え、港湾エリアの渋滞緩和やドライバー不足対策としても一定の効果があるCRUの普及・拡大が期待されている。  こうした状況を受け、経産省は2014年度の次世代物流システム構築事業の一環としてコンテナラウンドユース推進協議会設立準備委員会(増井忠幸委員長、東京都市大学名誉教授)を設置。取り組みの推進に当たっての現状把握を行い、課題解決の方向性や推進方策を検討し、結果を報告書に取りまとめた。  CRUは、CO2排出量削減と労働力不足解消の他にも、輸送コストの削減や、ビジネス機会の創出(荷主に対する営業材料)、トラックの回転率向上など関係各方面に多くのメリットをもたらす。  半面、「輸送事業者の顧客間でのマッチングに限定されるため規模を拡大しにくい」「荷主間でのコンテナの管理責任や料金設定など事前調整が必要になる」「待機時間発生で運行効率低下のリスクが生じる」といった課題も山積している。  その上で、①CRUの規模拡大②効率的運用方法の普及③既存施設・設備の活用と整備――を方策の方向性として整理。規模拡大に向けては、CRUの参加者数増加により、「コンテナの母数を増やすことが先決」として、輸出、輸入企業の双方を複数化することによるCRU実施の仕組み作りへの支援、全国的な組織体制の構築を提案した。  効率的運用方法については、新規に実施を検討する主体に対し、先進事例に関する情報提供ができれば、「事前に必要な作業を削減することが可能」と言及。具体的には3月に開催した「コンテナラウンドユースフォーラム」(日本ロジスティクスシステム協会主催)などの活動を更に強化し、幅広い層に対し情報発信していく。  既存施設の活用・整備では、輸送事業者が保有する拠点や鉄道貨物駅を「ICDの機能を持つ施設として活用するべき」と指摘。また、「ICDの施設整備も重要」との観点から、経産省や国土交通省、地方自治体の補助制度を利用した機能充実も打ち出した。 【写真=既存設備をインランドデポとして活用する方策を提示(イメージ)】





本紙ピックアップ

改正貨物事業法あす施行、「白トラ」委託の荷主にメス

 4月1日に施行される改正貨物自動車運送事業法により、これまで曖昧にされてきた「白トラ(自家用車による有償運送)」への委託に対し、発注者である荷主側に「100万円以下の罰金」や是正指導という直接的なメスが入る。長年、安価…

「燃料価格高騰」危機突破へ全ト協など総決起大会

 全日本トラック協会(寺岡洋一会長)、日本バス協会(清水一郎会長)、全国ハイヤー・タクシー連合会(川鍋一朗会長)は27日、「燃料価格等高騰経営危機突破総決起大会」を自民党本部で開催した。軽油の不当な販売停止や数量制限、不…

船協会長「早期のペルシャ湾脱出を」 輸送再開へ鎮静化願う

 日本船主協会の長澤仁志会長は25日の定例会見で、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴い日本関係船45隻がペルシャ湾内にとどまっている状況を受け、「一刻も早く湾から出したい」と事態の早期解決を求めた。封鎖から1カ月…

石油製品の国内供給不安、1600事業者・協組に制約

 アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃に端を発した中東情勢の緊迫化に伴う石油製品の国内供給不安を巡り、約1600のトラック運送事業者・事業協同組合が、軽油の価格高騰や石油販売業者による供給制約などの影響を受けている。…

オススメ記事

改正貨物事業法あす施行、「白トラ」委託の荷主にメス

 4月1日に施行される改正貨物自動車運送事業法により、これまで曖昧にされてきた「白トラ(自家用車による有償運送)」への委託に対し、発注者である荷主側に「100万円以下の罰金」や是正指導という直接的なメスが入る。長年、安価…

「燃料価格高騰」危機突破へ全ト協など総決起大会

 全日本トラック協会(寺岡洋一会長)、日本バス協会(清水一郎会長)、全国ハイヤー・タクシー連合会(川鍋一朗会長)は27日、「燃料価格等高騰経営危機突破総決起大会」を自民党本部で開催した。軽油の不当な販売停止や数量制限、不…

船協会長「早期のペルシャ湾脱出を」 輸送再開へ鎮静化願う

 日本船主協会の長澤仁志会長は25日の定例会見で、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖に伴い日本関係船45隻がペルシャ湾内にとどまっている状況を受け、「一刻も早く湾から出したい」と事態の早期解決を求めた。封鎖から1カ月…

石油製品の国内供給不安、1600事業者・協組に制約

 アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃に端を発した中東情勢の緊迫化に伴う石油製品の国内供給不安を巡り、約1600のトラック運送事業者・事業協同組合が、軽油の価格高騰や石油販売業者による供給制約などの影響を受けている。…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap