ケイアイ、サービス領域を拡充 外部委託や流通加工」
物流企業
2015/04/27 0:00
【東京】ケイアイ(浜崎佳芽雄社長、東京都江東区)は、社内コミュニケーションの強化を基に業容の拡大を図る。従来の全社的な営業会議(半年に1回)に加え、2015年度は、各営業部が月1回の個別会議を開くことを決定。営業部門間の連携をより密にし、顧客の要請に全力で応える態勢を構築していく。(沢田顕嗣) 14年度から第一営業部、第二営業部、営業開発部の3営業部体制にシフト。15年度は各営業部内で情報を共有する受け皿を整備するとともに、営業部門間の意思疎通も密接にしてノウハウとスキルを結集する。既存顧客の深耕と新規顧客開拓の両輪で事業を拡大するのが狙いだ。 ニーズの多様化が一段と進む中、サービス領域の拡充を図る。顧客の事業所内に補聴器の組み立てや包装を行う作業ラインを設置したのは一例で、今後も荷主メーカーのアウトソーシング(外部委託)ニーズに積極的に対応。更に、流通加工などの細かい作業も請け負うほか、川越物流センター(埼玉県川越市)で蓄積した定温食品物流ノウハウも生かしていく。 15年度は利益重視を指針に掲げ、営業利益率5%の達成を目指す。売り上げの拡大は16年度のテーマと位置付け、まずは新規顧客開拓に向けた種まきに専念。社内コミュニケーションの強化と併せ、協力会社とのパートナーシップも強固にし、クレームの撲滅によるブランド構築に傾注する。 このほか、宇都宮市での新物流倉庫の開設も検討していく。 また、人手不足を悩みとするのは他社と同様で、特にドライバーの不足感が強まっているという。人材確保にしのぎを削っており、紹介キャンペーンの実施に加え、主婦を含む女性ドライバーの活用もテーマに設定。全ドライバーの1割に当たる20人(現在は10人程度)は女性を起用したい考え。協力会社も全国的に増やしていく方針だ。 松島淳常務は「コンプライアンス(法令順守)の徹底が基本であり、その上で、お客さまのあらゆる期待に応えることが大事。営業にはお客さまの依頼は決して断らないよう申し伝えている。また、実務を担う人材もさることながら、将来の中核を担う『人財』が不足している。今年度は人材教育にも一段と力を入れ、更なる飛躍に向けて基盤を固めたい」と話している。 【写真=定温物流サービスを提供する川越物流センター】