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日本冷凍輸送、産直品ネット通販を拡大 生産者支援へグループ再編

物流企業

2015/04/27 0:00

 日本冷凍輸送(細村保夫社長、東京都武蔵村山市)は5月から、食品流通事業で取り扱う産直品のネット通販を拡大する。これに合わせ、これまで展開してきた生産者支援事業を拡充するため、グループ会社の再編に着手した。(佐々木健)  EC(電子商取引)サイト運営を手掛けるECUW(千田宗和社長、千代田区)と組み、2014年12月から試験的にネット通販サイト「エクー」を立ち上げた。同サイトを「食のセレクトショップ」と位置付け、「安心・安全・本物」をキーワードに厳選した農産物を提供。4月から種類や数量を増やしている。  日本冷凍輸送は物流事業以外に、水分子の振動活性装置「HIET(ハイエット)」を販売。同装置を採用した農家では、甘いカボチャや無農薬、減農薬のコメなど「こだわり食材」を生産している。  同社産直流通部では、14年に大田市場内に大田流通営業所(大田区)を開設。温度管理物流で得られた流通業者とのパイプを生かして、こだわり食材の販路を開拓し、輸送や販売などの知識が無い生産者を側面から支援してきた。  今回、イスラム圏で食材販売の引き合いがあったが、直接販売が困難なため、ネット通販業者と提携した。サイト開設に先立ち、14年11月には幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されたイスラム圏向けの商材展示会、ジャパン・ハラル・エキスポ2014に出展。将来は食品のハラル認証取得も視野に入れる。  グループ再編では、ハイエット関連事業を日本冷凍輸送から分離し、ハイエットを製造する日本創造エネルギー研究所(安藤一郎社長、千代田区)に移管。同社を食材生産やECサイト通販の事業開発会社として、ハイエットの新規販売代理店や特約店募集など、サポート体制を構築していく。  新事業を統括する日本創造エネルギー研究所の佐久間英和会長は、「ハイエット販売は20年以上かけ、生産者の歩みを見て、育てた事業。ネット販売も地道に進めたい」と話している。 【写真=こだわり食材を生産できる水分子の振動活性装置「ハイエット」】





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