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運輸労連調査、DR装着6割超 デジタコに速度抑制効果

団体

2015/04/13 0:00

 ドライバーの8割がデジタルタコグラフ(デジタコ)装着車に乗務するとともに、ドライブレコーダー(DR)を装着したトラックが6割超に――。運輸労連(山浦正生委員長)が8日発表した「運行記録計・ドライブレコーダー等実態調査」で、普及が進んでいることが分かった。特に、DRは前年の調査に比べて20ポイントもアップしており、増加傾向が著しい。調査は加盟組合員が対象で、2014年6月から10月末まで実施し、4486人の回答(回収率35.6%)を集計・分析した。(高木明)  運行記録計の種類では「デジタコ装着車のみ」が最多の60.4%で、「デジタコ装着車が中心(半分以上)」(18.2%)を合計すると8割近くを占めた。昨年の調査と比べると「デジタコ装着車のみ」が3.3ポイント増えたのに対し、「アナタコ(アナログタコグラフ)装着車のみ」は3.4ポイント減り、18.4%になった。  デジタコの装着効果(複数回答)で最も多かったのは「速度を控えめにして運転するようになった」(54.6%)。次いで「急加速を控えて運転するようになった」(50.2%)、「急減速を抑えて運転するようになった」(49.4%)など。  また、燃費の変化についても「やや向上した」(35.4%)、「向上した」(27.3%)を合計すると、全体の6割以上を占め、デジタコ機能の効果がうかがえた。  DRの装着状況では、「デジタコとの一体型」が35.6%、「単体のDR」29.3%を合わせると6割以上となった。「装着していない」は35.1%あった。前年と比較すると、装着率は20.2ポイント増加。特に、デジタコ一体型は25.5ポイントもアップしており、増加傾向が著しい。事業者がデジタコの新規・代替に合わせて、DRも同時に導入したとみられる。  DR装着による変化では「安全教育に活用されるようになった」が1125件、「運行管理に活用されるようになった」も845件と多い。一方、装着による課題では「特にない」1182件、「運行管理が厳しくなったことで心理的な重圧を感じるようになった」(855件)も多数に上った。調査時点では、最大積載量5トン以上、または車両総重量8トン以上の車両に運行記録計の装着が義務付けられている。  運輸労連では「一部のドライバーから心理的な重圧を感じたり、気になって運転しづらくなった――との指摘もある。導入の趣旨やデータの使用・活用方法などを、適切かつ継続的に伝えていく必要がある」としている。





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