岩ト協/ハコブンジャー 24時間テレビで収録
【岩手】岩手県トラック協会(高橋嘉信会長)のオリジナルキャラクター「輸送戦隊ハコブンジャー」が、全国ネットのテレビ番組に出演する。 7月28日、岩ト協研修会館前にウイングレッド、ダンプイエロー、パッカーグリーン、ローリーピンク、ヒラブルーの5人の戦士が集合。日本テレビなどのスタッフらが駆け付け、24時間テレビ「47都道府県思いをつなぐたすきリレー」のコーナーのワンカットを収録した。番組は22、23の両日放送予定で、ワンシーンとして使用される予定。 全国をリレーしながら、それぞれの思いをつづったたすきをつないでいく企画で、岩手県のトップバッターとしてハコブンジャーが登場。ウイングレッドがトラックに乗って、矢巾町の研修会館前から宮古市の浄土ヶ浜までたすきを運ぶ役割を果たした。 岩ト協の青年経営研究会会長を務める石川啓社長の経営する湊運輸倉庫(盛岡市)が、車両を提供。トラックが社会を支えるインフラとして、重要な役割を担っている点を強くアピールした。 ハコブンジャーは、トラックの日に合わせて岩ト協が開いているイベント「トラックフェスタ」に毎年出演。ショーを通して、集まった子供たちに交通安全を呼び掛けている。岩ト協のテレビ向けコマーシャルにも起用されるなど、地元では人気キャラクターとして定着している。(今松大) 【写真=地元の人気キャラクターとして定着している輸送戦隊ハコブンジャー】
【千葉】千葉県トラック協会が7月25日開いた全国トラックドライバーコンテスト千葉県大会で、渡辺貴夫(41、11トン部門、日通千葉貨物運送茜浜営業所)斎藤光芳(30、4トン部門、日本通運千葉中央支店)、刈茂義国(38、トレーラ部門、日通佐倉運輸ナイキCSC事業所)、南ひとみ(44、ヤマト運輸千葉主管支店千葉ベース店)の各選手が優勝した。 開会に先立ち、栁澤隆善副会長と西川茂雄専務があいさつし、中山大輔選手(日通船橋支店)が宣誓。精鋭27人が出場し、運転技能と日常点検の実科、法規や構造などの学科の2科目で熱戦を繰り広げた。 表彰式には、各社から応援団が駆け付け、入賞者の氏名が読み上げられると、大きな歓声が湧き起こった。 表彰式の後、西郷会長は「公道を利用している運送事業者として、マナーを守る能力を身に着けることがコンテストの趣旨。参加者は、今日の経験を事業所に戻って社内で広め、交通事故撲滅につなげて欲しい」と述べた。 千葉運輸支局の斎藤隆支局長も「安全運転をするのも、事故を起こすのも全て人の手に掛かっている。整備点検を行い、安全な運行に努めて欲しい」と呼び掛けた。 〈11トン〉準優勝=斎藤良(日通千葉南支店)▽3位=森田貴史(日通千葉東支店) 〈4トン〉準優勝=海老沢正泰(日通千葉警送支店)▽3位=中山大輔(日通船橋支店) 〈トレーラ〉準優勝=田畑俊輔(センコー千葉支店車両センター)▽3位=斎藤栄治(日本梱包運輸倉庫八千代営業所)(高橋和平) 【写真=日常点検の実科に挑戦】
【神奈川】川崎地区貨物自動車事業協同組合(安藤賢一理事長)は7月21日、社会科見学会を開き、組合員企業の従業員と家族らが航空機整備工場などを訪れた。 2015年度からの組織改編に伴い新設された教育親睦委員会(桜井直己委員長)が、親子参加型イベントとして企画。 バス1台をチャーターし、森永製菓鶴見工場(横浜市鶴見区)のチョコレートの製造工程や、全日本空輸(篠辺修社長、東京都港区)の機体メンテナンスセンター(東京都大田区)を見学。参加した子供たちからは「普段見ることのできない場所に行けて、充実した一日だった」「夏休みの自由研究として貴重な体験となった」といった感想が寄せられた。(吉田英行) 【写真=航空機整備工場で記念写真に納まる組合員企業の家族ら】
【北海道】北海道労働局と北海道運輸局は7月24日、北海道トラック輸送における取引環境・労働時間改善地方協議会(千葉博正座長、札幌大学教授)の初会合を開き、北海道トラック協会(伊藤昭人会長)や荷主、経済団体、労働組合などが労働時間改善に向けた取り組み、行政に対する要望などについて話し合った。(北原進之輔) 道労働局の羽毛田守局長が「若年層確保に向けた魅力ある業界づくりのため、長時間労働解消が強く求められている。そのためには、荷主や道路環境などにも踏み込む必要がある。共通認識を促して労働時間の抑制を図っていく」とあいさつ。 北運局の渡邊良局長は「北ト協でも各地区で荷主と精力的に話し合って徐々に成果が出始めていると聞いているが、根本的な改善には至っていない。北海道の特殊性も含めて時間を掛けてしっかり対応していく」と話した。 伊藤会長は「物流業界の労働時間問題は、北海道産の農水産物のブランド力にも影響してくる。それらをいかに守っていくかという過程で、北海道―本州と道内輸送の2つの問題がある。本州向けのフェリー料金や道内の高速道路料金の負担は大きく、乗船時の拘束時間の問題もある。連続運転時間に関しても休憩できる場所が十分確保されていないのが実情だ」と強調。 荷主からは、ホクレン農業協同組合連合会の仲屋一也・管理本部物流部長が「物流を守るために我々としても対応させてもらっているが、青果物を中心に販売価格に転嫁できていないのが現状。そういった部分にも及ぶ改善を行政にお願いしたい。今後はドライバー不足や労働時間改善に向け、中長期的に拠点整備を行っていく」と話した。 【写真=労働時間改善に向けた取り組みなどを話し合う】
【山口】ゆだは、8月17日から、新しいデザインの制服を採用する=写真。 ブルゾンと半袖・長袖ポロシャツ、帽子、ズボン、安全靴、防寒着の一式を全社員に配布。ジャケットや半そでシャツは企業カラーである赤、黄、白、緑の4色を使用し、胸には荷物を持つ蟹のロゴマークを入れた。また、安全靴は赤を基調とし、全体的に目立つデザインにした。 荷物を傷付けないように、シャツやズボンはタグなどがはみ出さないよう加工。また、反射材も使い、夜間の安全性を高めている。(江藤和博)
佐川急便(荒木秀夫社長、京都市南区)とフューチャーイノベーションフォーラム(FIF、牛尾治朗・金丸恭文共同代表)は7月29日、小学生を対象とした職業体験プログラム「物流の最前線」を佐川急便東京本社(東京都江東区)で実施した。参加した子供たちは荷物の集荷・配達の実習をはじめ、様々なトラックや物流施設の見学などを通じ、物流の仕組みについて学んだ。 8回目の今回は、東京都、埼玉、神奈川、千葉の小学5、6年生20人が参加。同プログラム初の試みとして、2007~10年に参加した高校2年~大学4年のOB・OG6人がボランティアスタッフとして参加。以前とは立場を変えて、子供たちをサポートした。 子供たちは制服を着用し、セールスドライバーの仕事、宅配便の仕組みなどの講義を受け、ウイング車や冷凍車、CNG(圧縮天然ガス)車、電気自動車(EV)など様々な配達車両を見学し乗車も体験。 また、都内最大級の物流施設、佐川東京ロジスティクスセンターで、荷物自動仕分け機を見学しながら物流の仕組みを学習した。 配達実習では、子供たちが東京本社内にある店舗にセールスドライバーとして荷物を届けた。自動仕分け機のベルトコンベヤーで自分たちが送り状を付けた荷物(中身はサプライズのおみやげ)を発送。方面別に仕分けされる光景を興奮気味に眺めていた。 最後に感想をまとめ、SGホールディングス(町田公志社長、京都市南区)の栗和田栄一会長との質疑応答の後、修了証が授与された。子供たちからは「荷物を届けることが大変だと分かった」「物流の仕組みを学び勉強になった」など仕事への理解を深めた様子だった。 更に、ボランティアとして参加したOB・OGは、ワークショップ「未来の物流を考える」に参加し、新たなサービスについて提案した。(田中信也) 【写真=自動仕分け機のベルトコンベヤーで荷物の発送を体験】
安全運航が「売り」だった長距離フェリー航送で、ついに火災事故が起きてしまった――。4日午前時現在、商船三井フェリー(中井和則社長、東京都港区)所有の大型フェリー「さんふらわあだいせつ」(1万1401総トン)の火災事故は収束していない。トラック事業者の間では「道内ではこれから秋冬の繁忙期に入る。原因究明を急ぐとともに、一日も早く正常運航をお願いしたい」と戸惑いと不安の声が広がっている。(高木明、那須野ゆみ) 同社などが発表した4日午前時までの状況によると、乗員一人の死亡が確認されたが、船体は安定しており、海上への油の流失は確認されていない。今回の火災事故を受け、フェリー各社は関係者らを緊急招集し、安全運航などについて再確認に努めている。 火災は7月31日午後5時15分ごろ、苫小牧港沖の南方約55キロメートル付近の海域で、大洗港(茨城県)から苫小牧港に向けて航海中の「さんふらわあだいせつ」の車両甲板から発生。第1管区海上保安本部(小樽)などによると、3日午前時ごろ、火元の車両甲板で遺体が発見された。船体からは白煙が上がり続けており、火災発生から5日目になっても鎮火は確認されていない。 商船三井フェリーによると、だいせつは大洗港を7月31日午前1時45分、定刻通りに出航しており、苫小牧港には午後7時45分に到着する予定だった。当日、乗員・乗客94人をはじめ、シャシー100台、大型トラック36台、乗用車16台などを積載し、大洗港を出航していた。1日午前、都内の本社で行われた記者会見では「フェリーが積んでいた冷凍機付きトラック付近から出火した可能性がある」としたが、現在、原因は明らかになっていない。 地元北海道のトラック業者などの間では、不安と戸惑いの声が広がっている。シャシー6台を載せていた松岡満運輸(札幌市白石区)は「安全航海に細心の注意を払っているのだろうが(火災事故は)残念でならない。一日も早く正常運航に戻ってほしい」(佐藤孝雄社長)。 また、冷凍車3台を載せていた札幌定温運輸(西区)も「当社では、冷凍機の3カ月点検を実施済みで、異常が発生すれば自動的にストップする仕組みだ。近く、秋冬の繁忙期を迎えるが、フェリーの欠航で物流の混乱も予想される」(伊藤邦博社長)と話す。 一方、八戸港(青森県)苫小牧港のフェリー航路を持つ川崎近海汽船では、社内の関係者らを緊急招集して安全運航を再確認。事故船と近い海域を航海していた大型フェリー「シルバークィーン」とRORO船「北王丸」2隻が救助に向かい、乗客ら40人を苫小牧港まで運んだ。同社では「航海の安全確保を最優先事項とし、今回の事故を契機に、より一層強化していきたい」(船舶部)としている。 【写真=消火活動が続く、大型フェリー「さんふらわあだいせつ」(1日、北海道苫小牧沖)=共同】
【栃木】篠崎運送倉庫(篠崎晃市社長、埼玉県鴻巣市)グループで、トラック運送事業を手掛ける太章興産(篠崎悦朗社長、同)の提供したBDF(バイオディーゼル燃料)100%のレースカーが7月17、18の両日、栃木県茂木町で開催された「ツインリンクもてぎ2015Enjoy(7時間)耐久レース」で完走を果たした。(谷本博) 太章興産は環境保護対策の一環として、4年前に本社敷地内にBDF精製装置を開設。主にカルビー下妻工場(茨城県下妻市)などから出る廃食油を引き取り、BDFを製造している。自社トラックと篠崎運送倉庫の全てのトラックにB5(軽油にBDF5%を混入)燃料を使用する。 経済産業省が推進している「なでしこプロジェクト」に、カルビーが選定対象企業となっていることから、女性ドライバーによる同レースへの参戦をカルビー側と太章興産で企画し、実現した。 白羽の矢が立ったのは、鴻巣市にある自動車整備士育成の専門学校である関東工業自動車大学校(中川裕之理事長)の女子学生。篠崎悦朗社長は同校の卒業生であり、今でも交流を続けている。 同校の女子学生6人による「チームなでしこ関東工大」を結成。ドライバー2人、メカニック2人、記録担当2人の編成だ。同大会は、7時間かけてコースを周回する過酷なレースのため、国内A級ライセンスが必要。ドライバーの2人は、相当な時間をかけて取得した。 「チームなでしこ」は1996年度初登録のカローラ2千㏄をレース用に改造して参戦。参加90台中、74位で完走を果たした。完走車は90台のうち84台で、同チームは7時間で周回コースを122周回った。 篠崎氏は「BDF100%だけあって、他車と比べて速さでは負けたが、耐久性を改めて実証できたのは大きい。燃費がいいため、給油回数が途中2回で済んだことは、時間短縮にもつながった。来年も参加できれば、今回より上位を狙いたい」と述べている。 【写真=関東工業自動車大学校の女子学生6人が完走を果たす】
【青森】青森県トラック協会三八支部の青年部会(中山泰樹部会長)が取り組んでいる小学生交通安全教室が好評だ。9年目にして、しっかりと地域に定着。小学校からの要請が相次いでいる。 2015年は、4月に1回目の交安教室を実施。例年より1カ月以上早いスタートとなった。その後、6月に1校で開き、7月にも1校で予定されていたが、あいにくの雨で中止。このほか、日程が合わずに見送りとなったケースもある。いずれも学校側からの依頼を受けたもので、昨年実施した学校がリピーターとなったり、別の学校で経験した教員が、新たな赴任先で希望するパターンが多い。 初めて開催したのが2006年。時間内に終わらせるために、本番を前に地元のふ頭に出掛け、市役所の担当者と合同で練習してから臨んだという。その後は、年2回平均で実施。大型進入禁止のスクールゾーンの通行許可を取ったり、トラックが校庭に入りにくい場所での開催など苦労を乗り越え、20校以上の児童らにトラックの特性と事故に遭わないポイントを教えてきた。13年からは、同部会から売り込まなくても声が掛かるようになった。 トラック2台に、ボンネットを養生した乗用車、ダミー人形を使用し、左折の巻き込みや飛び出し事故を再現するスタイルを確立。子供たちの印象に残る内容を工夫してきた。また、飛び出し事故や制動距離の実験、トラックの死角体験では、教員に助手席に同席してもらい、普段指導している立場から感想を語ってもらうことで、より安全意識の徹底を図っている。 飯山真也事務局長は「これまでの積み重ねで認知されるようになった。公道を使って商売しているので、社会貢献は必要。実施回数に限界はあるが、可能な限り対応したい」と話している。(今松大) 【写真=トラックと乗用車、ダミー人形を使って事故を再現】
陸上貨物運送事業労働災害防止協会(川合正矩会長)は7月27日、「フォークリフト荷役技能検定」の正式運用を11月から開始する、と発表した。荷役作業の労災防止を目的に、運転者の「安全、正確、迅速な作業」を評価し、検定1級、2級を認定。11月に、2級試験を全国9カ所で実施する。(佐々木健) 陸災防では7年前から準備作業を進めており、長年実施してきた全国フォークリフト運転競技大会のノウハウを踏まえ、審査基準を取りまとめた。試験科目は、学科(荷役作業一般、関係法令、フォークリフトの走行・荷役・力学)300点、実技科目の点検(43項目の作業開始前点検)200点、運転(所定コースでの走行・運搬・積み下ろし作業)500点の千点満点。 競技大会は技術面のみの評価だったが、技能検定では荷役作業を重視。法令試験で「はい作業主任者技能講習」や「荷役作業安全ガイドライン」に基づいた荷役作業一般の知識を出題するほか、2級の点検試験では不具合箇所を設けず、実務上の安全性確認に出題範囲を限定する。 運転試験では、2級が最大荷重1〜1.5トン、500キログラムのウエートで走行する一方、1級は最大荷重2〜2.5トン、1トンのウエートを使用。点検試験では不具合箇所を設け、競技大会並みの高度な技能レベルを要求していく方針だ。 学科・実技は個別に合否判定を行い、どちらも合格水準を満点の80%以上とする。実技科目については、点検・運転の両方で満点の60%以上取得を求め、合格した科目試験は、その年度を含めて3年間受験を免除。落第した科目のみ受験可能とする。 合格者に交付する合格証は有効期間を記載。5年ごとにフォークリフト運転業務従事者教育の受講を義務付け、最新法令への対応を促す。未受講でも、取り消しではなく停止として処理し、受講後に再度登録する。 陸災防では技能検定を、技能士と同じく国家資格化する方針で対応。厚生労働省の技能検定は職種・作業を限定するよう求めていることから、職種をフォークリフト荷役、作業は「カウンターバランス式で内燃機関駆動のフォークリフトによる荷役作業」とした。今後、要望などを踏まえ、カウンターバランス式でもバッテリー駆動のものや、リーチリフトへの対応も検討していく。 陸運業のほか、製造業などフォークリフトを荷役作業で使用する全業種の作業従事者を対象にしている。