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全ト協/貨物事業法改正模索、「標準運賃公示」導入を要請 時間外労働上限の適用まで 再参入厳格化 悪質業者排除 着荷主指導へ省庁連絡会議

団体

2018/11/05 0:00

 全日本トラック協会(坂本克己会長)は、ドライバーの労働条件改善に向け悪質事業者の排除や荷主責任の強化、標準的運賃の公示(時限措置を含む)を実現するため、貨物自動車運送事業法の改正を模索している。これに加え、運送事業者と直接契約していない着荷主への指導と周知も目指し、国土交通、厚生労働、農林水産、経済産業など省庁横断の連絡会議の設置を政府・与党に求めている。(田中信也)  トラック運送業界の働き方改革を進めるためには、ドライバーの労働条件改善は不可欠で、貨物運送事業法を議員立法で改正して業界の置かれている環境を変えたい考え。具体的には①再参入規制の厳格化②悪質事業者の排除③荷主責任の強化――を実現する。  これと併せて、「適正原価、適正利潤を得られなければ(事業者が労働条件改善や安全対策などに)再投資できない」ことから、標準的な運賃の規定についても探っていく。標準的な運賃を公示する制度を、罰則付きの時間外労働上限規制が自動車運送事業に適用される2024年3月末までの時限的措置として導入することを要請している。  再参入規制の厳格化では、行政処分による事業廃止後の欠格期間を、現行の2年から5年に延長する。また、必要な保有車両台数など許可基準の明確化・悪質事業者の排除では、車両の定期的な点検・整備といった輸送の安全に関する義務や、社会保険料の支払い義務の明確化などを盛り込みたい意向だ。  荷主対策では、荷主勧告制度の明文化や荷主の配慮義務を新設する。同時に、過労運転の要因が主に荷主の行為による場合、厚労相に通知できる制度を23年度末までの時限措置として、新設することを視野に入れている。  立案に向けては、各党への説明・要請活動を展開。10月31日開かれた公明党トラック問題議員懇話会(北側一雄会長)の総会には、全ト協の坂本氏をはじめ小幡鋹伸、馬渡雅敏の両副会長、桝野龍二理事長らが出席。「悪貨が良貨を駆逐している現況は改善しないといけない」(坂本氏)として、事業法改正の必要性を訴えた。  一方、法改正で発荷主の責任は強化されるものの、運送事業者と直接の契約関係が無い着荷主には効果が及ばない。現地で待機を指示されたり、トラックの積み込み作業が深夜に及んだりするなど、着荷主側の都合によりドライバーの労働条件が悪化するケースは多い。  しかし、厚労省は法制度の対象外である着荷主に対して「今のところ指導を行うことは不可能」という見解だ。  このため、全ト協は事業法改正と併せ、国交、厚労の両省をはじめ、荷主を所管する経産省、農水省、公正取引委員会で構成し、全ト協、関係荷主団体とトラック運送業に関する問題を検討する連絡会議の設置を求めていく。  総会で、坂本氏が「本当に国家や国民のためになる見直しが必要。(時間外労働上限規制適用までの)5年間に関係省庁が情報交換を行い、ドライバーが頑張ることのできる新しいルールをつくるべき」と指摘。北側会長ら議員側は理解を示した。 【写真=公明党トラ問題議員懇話会では坂本会長らが事業法改正と関係省庁による連絡会議の設置の必要性を説明(10月31日)】





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