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吉田運送、ゴミ3万トン処理完遂 海コン部会仲間と輸送

物流企業

2016/04/07 0:00

 【茨城】「海上コンテナ仲間のネットワークを駆使して、昨秋の豪雨被害による3万トンのゴミ処理を完遂」――。海上コンテナ輸送を主力とする吉田運送(吉田孝美社長、茨城県坂東市)は、2015年9月に発生した関東・東北豪雨災害の負の遺産である隣接する常総市のゴミ3万トンの処理を、今年1月下旬から4月上旬にかけて行った。  発生直後の15年10月には、同社は栃木県小山市からの要請を受けて、ゴミを処理した経緯がある。こうした実績もあって、最大の被災地となった常総市から依頼を受けた。隣接する下妻市や常総市など5カ所に集められたゴミ3万トン分を、1日当たり43台の海上コンテナをフル稼働して処理。かかった期間は約2カ月半にも及んだ。  同社が窓口となって要請を受けた車両は43台のうち31台で、協力会社19社から毎日1、2台のトラクタを傭車として利用。荷台となる箱(20フィート)は全て、ゴミを高温焼却処理する環境サービス会社のものを使用した。天井のふたを取り、ゴミを入れる専用の箱で、作業時間は1台当たり30分程度で終了するという。  ゴミ処理を一括して受注した環境サービス会社の三重県伊賀市の工場までは、東京港や千葉港から航路輸送で行い、井本商運(井本隆之社長、神戸市中央区)が往復航路を担当。環境に配慮した物流構築にも一石を投じた格好となった。  吉田社長は「茨城県内だけでなく、東京や栃木などの海上コンテナ部会の仲間がいたからこそ受注できた。今後も横のつながりを更に強化して、ネットワークの輪を広げていきたい」と、成功裏に終わった事業に安どの表情を浮かべる。(谷本博) 【写真=下妻市のゴミ集積地で積み込み作業を行う吉田運送のトラクタ】





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