豊田通商、インドネシア港事業参画 自動車ターミナルを運営
産業
2021/12/27 17:04
豊田通商は12月23日、インドネシア・パティンバン新国際港の自動車ターミナル運営事業に参画した、と発表した。暫定的に運営していた国営企業から引き継いだ。17日に本格商業運転のセレモニーを開き、現地新設の会社で運営を開始した。
同国では経済発展により貨物量が急増する一方で、特に首都圏は交通渋滞が慢性化。ジャカルタ北部の国際港・タンジュンプリオク港と日系企業の工場が多く集積する工業団地とのアクセス悪化は、物流の停滞を招いていた。
この課題の解消へ、貨物を分散させて物流機能を改善し、輸出力向上や物流コストの低減を図るため、インドネシア政府はジャカルタ首都圏東部に新国際港の建設を計画。自動車ターミナルとコンテナターミナルで構成されるインフラで、2018年に建設が始まり、20年12月に各ターミナルの一部施設が完成した。
自動車の取扱能力は、24年までに年21万8千台から年60万台へ段階的に拡張する予定。今後の方針について、同社は「価格、サービスの両面から国際競争力のある港湾運営を図り、同国経済のさらなる発展に寄与したい」とコメントしている。(原田洋一)