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リソーコ、倉庫屋上にラウンジ 時間貸し対応

 イーソーコグループのリソーコ(池田浩大社長、東京都港区)は10日、倉庫ビルの屋上を活用したラウンジをオープンする。  第3東運ビル(同区)の屋上に開設。施工はイーソーコ総合研究所(出村亜希子社長、港区)と、屋上緑化を手掛ける東邦レオ(橘俊夫社長、大阪市中央区)が担当し、運営はイーソーコドットコム(早崎幸太郎社長、東京都港区)が行うテナントに利用してもらうほか、貸し切りパーティーやミーティング、写真撮影などに使うスペースとして、時間貸しにも対応する。  同ビルは1990年代に一世を風靡(ふうび)したディスコ「ジュリアナ東京」があった場所で、ビル内は様々な倉庫リノベーションが試行されている。屋上は長く利用されていなかったが、東京タワーや運河を望むロケーションを生かしてラウンジに改装した。(吉田英行) 【写真=写真撮影などにも使える】

 【福岡】福岡県トラック協会(眞鍋博俊会長)は11月26日、粕屋町の阿恵大池公園で、県内7カ所目となるトラックの森を開設した。20本のソメイヨシノを植え、トラックのタイヤ(車輪)をモチーフにした記念碑の除幕式を行った。  植樹式には、本部、福岡支部、粕屋分会の役員、環境対策委員らが出席。  開会に当たり、眞鍋会長が「トラック運送事業は国民生活と社会経済を支えるライフラインの大きな役割を担っている一方で、温室効果ガスを排出しており、環境負荷の低減に努めなければならない。トラックの森事業を通して、環境意識を啓発していきたい」とあいさつ。  粕屋町の因辰美(いんたつみ)町長は「緑化を推進するこの町に素晴らしいトラックの森を開設いただき、心から感謝を申し上げる。桜の名所として、町民の癒やしの場になって欲しい」と謝意を述べ、眞鍋氏に感謝状を手渡した。  引き続き、眞鍋、因の両氏、三村彰一副会長、役員らによるくわ入れと、記念碑の除幕式を行った。これまで、福岡市東区のみなと100年公園、香椎浜公園、北九州市小倉南区の北九州臨空産業団地、久留米市宮ノ陣のリバーサイドパーク、飯塚市の鯰田工業団地、鳥羽公園などに開設し、県民の憩いの場として親しまれている。(武原顕) 【写真=くわ入れを行う眞鍋会長(左から2人目)、因町長(その右)ら】

 【千葉】千葉県トラック協会(西郷隆好会長)は11月20日、県と「家畜伝染病発生時における防疫対策業務に関する協定」を締結した。鳥インフルエンザなどの家畜伝染病が発生した時、県からの要請で、対応できる協力事業者は車両やドライバーを派遣して必要な物資を運搬する。  西郷会長や栁澤隆善副会長らが、県庁で行われた締結式に出席。西郷氏と高橋渡副知事は握手を交わし、協定書を交換した。  高橋氏が「物流業界は国民生活を支える重要な産業。県としても家畜伝染病の予防に尽力するが、発生した際には被害を最小限にとどめるために協力して欲しい。千葉の安全・安心を共に守りたい」と述べた。西郷氏は「防疫対策業務には多数の業界が協力している。県民の生活を守るため、物流業界も努力するとともに、重要な産業だと認識してもらえるよう頑張りたい」と語った。(高橋和平) 【写真=協定書を持って握手を交わす、西郷会長(右)と高橋副知事】

 全国高速道路建設協議会(尾崎正直会長、高知県知事)と超党派の高速道路建設推進議員連盟(衛藤征士郎会長)は11月26日、高規格幹線道路1万4千キロの早期完成や2016年度の関係予算の満額確保などを国に要望した。尾崎会長が土井亨国土交通副大臣に要望書を提出。菅義偉官房長官、中西祐介財務政務官にも訴えた。  要望書には、目標年次を明確にした上での高規格幹線道路の早期整備を明記。暫定2車線区間の4車線化実現や、大都市周辺の恒常的な渋滞区間の改修、サービスエリアやパーキングエリアの防災拠点化も盛り込んだ。(土屋太朗) 【写真=土井国交副大臣(左)に要望書を手渡す尾崎会長】

 神戸運輸監理部は11月28日、神戸大学大学院海事科学研究科(内田誠研究科長)と合同で、物流施設の整備による効率化策を考える交通教育推進プログラムを開いた。  神戸運輸監理部の加藤栄企画推進本部長は「2014年度まではモーダルシフトについて議論してきたが、テーマを物流の効率化に変更した。より円滑でローコストな輸送に向けた拠点の配置方法やトラックの配送ルートなど、斬新な意見を出してもらいたい」とあいさつ。  渋沢倉庫神戸支店営業部の伊藤武彦部長代理が「最適物流拠点と環境問題へのアプローチ」と題して講演。神戸運輸監理部の担当者は、流通業務の物流総合効率化法の概要やメリットについて話した。  引き続き、学生らが複数のグループに分かれて討論。地域ごとの地価を始め、建ぺい率、人件費を比べながら最適な物流プランをシミュレーションし、グループごとに結果を発表した。(蓮尾輝) 【写真=学生らが複数のグループに分かれて討論】

 静岡鉄道(今田智久社長、静岡市葵区)は11月27日、グループの路線バスを使って山間地集落の特産品、都市部で調達した集落住民の生活必需品を相互に輸送する貨客混載の実証実験をスタートさせた。物資輸送を根幹に、都市部とのつながりを強化することで、過疎化が進む山間部集落の活性化を促す。  JR静岡駅と静岡市北部の玉川地区方面を結ぶ路線バスを利用。同地区集落に所在する民間団体と連携し、生活物資の個別配達を行うとともに、買い物支援や安否確認、空き家の見守りなども実施する。  国土交通省の「2015年度地域を支える持続可能な物流ネットワークの構築に関するモデル事業」に認定。県が推進する戦略物流本部会議の生活支援プロジェクトでも、モデル事業として県が支援し、市も集落での農産物加工施設の建設に助成するなど官民一体で事業を進める。10月末に都市部で行われたイベントでは、玉川地区で生産された紅茶や農産物といった特産品の販売ブースを、市場調査を兼ねて出展している。  27日は、静岡鉄道の担当者と県、市の職員が事前に注文を受け、都市部のショッピングセンターで調達した食料品の入ったコンテナボックス3ケースを運搬。1時間半かけて玉川地区まで輸送した。12月初旬までに実証を4回繰り返し、プロジェクトの問題点や課題を探る。(奥出和彦) 【写真=生活必需品を山間地集落に輸送】

 京都府京丹後市では、電気自動車(EV)を活用した少量の貨物運送、買い物代行などのサービスを提供する新たな乗合デマンド型のタクシー輸送事業を10月からスタートさせた。鉄道や道路網、宅配便のネットワークが比較的発達した近畿地区でも、過疎化によって住民の減少が進む郊外は、食料品や日用品といった日々の物流が課題になりつつある。(小菓史和) 【写真=新たな乗合デマンド型のタクシー輸送事業をスタートさせたが、利用は思うように進んでいない(京丹後市)】

 【大阪】中原運輸(中原毅社長、大阪府東大阪市)の社長室に飾られた1枚のモノクロ写真。中原社長(63)は「くじけそうになった時や怠けそうになった時、この写真を見ては厳しかった父の教えを思い出し、心を奮い立たせている」と語る。  中原氏の父、武氏(故人)は岡山県の出身で、水道設備等の工事会社を経営していた。写真は事業で成功を収め、当時、庶民には高嶺(たかね)の花だったトヨタのクラウンを購入した1958年ごろ、母の登美子さん、兄の謙一氏(64)、弟の三朗氏(59)と一緒に鶴山城跡に出掛けた時のものだ。  武氏はその後、東大阪市に移って中原運輸を創業、今日の基礎を築いた。次男の毅氏が後を継ぎ、謙一氏は保険代理店、三朗氏はタクシー・介護事業と、3人の息子は、みんな一国一城の主あるじとなった。  「小学生の頃、雨の日も雪の日も、登校前に父の車のタイヤを洗うことが私の日課だった。当時は嫌で仕方なかったが、今思えば、手を抜かず毎日コツコツ努力しろ――ということを、教えたかったのではないか」  武氏は、約束を守ること、中でも自分に課した約束を守ることの大切さを繰り返し説いたと言う。「父には『兄弟は仲よく、協力せよ』と言われた。尊敬する父母、信頼し助け合える兄弟がいるから、今の自分がある。そのことを忘れないよう、いつもここに飾っている」(小菓史和) 【写真=社長室に飾られたモノクロ写真。左端が父の武氏、中央が毅氏】

 【三重】なごの浦運送(三重県鈴鹿市)の中川五彰社長は11月25日、鈴鹿市内の道路建設を巡る三重県及び鈴鹿市との意見交換会に参加し、鈴鹿市白子地区周辺の道路整備などを求めた。  10月19日に続いて行われたもので、今回は県道路企画課長に加え、鈴鹿市の都市整備部長と土木部長も出席。中川氏ら地元経営者は県議や鈴鹿市議と共に、「白子地区が陸の孤島になっている」として市の中心部やバイパスと接続する道路の早期建設を要請した。  中川氏は「海に面した白子地区では災害対策も重要となる。しかし、道幅が狭いため、防災道路の役割を果たせていない。トラックが通行できる道路をお願いしたい」と要望。  鈴鹿市側は「皆さんの意見をしっかり聞いた上で、将来に向け検討していく」と述べている。(星野誠) 【写真=鈴鹿市などに対し意見を述べる中川社長(右端)】

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