JR西日本マルニックス/リフト大会、知識や操縦スキル発揮
ジェイアール西日本マルニックス(宮崎好弘社長、大阪市淀川区)は18日、大阪支店(大阪府茨木市)の構内を使い、フォークリフト運転競技大会を開催した。5支店から15選手が出場、日常業務で培った知識や操縦スキルを発揮し、熱戦を繰り広げた。 宮崎社長が「フォークリフトの操作で大事なことは、何よりも基本的な動作を的確に行うこと。緊張している人もいると思うが、日頃から意識して業務をこなしている人は、十分に力を発揮できる」と激励。 危険予知への意識を一層高めるため、従来の選択式のペーパーテストに加え、記述式の危険予知に関する問題を初めて取り入れた。競技の間には、役員らが実際にフォークリフトの操縦席に乗り死角を体験。ドライバーから見えづらく、事故が起きやすいポイントを確認した。 なお、個人では、重本隆伸選手(39、神戸支店)が総合優勝し、3連覇を果たした。(蓮尾輝) 【写真=真剣な表情で運転競技に取り組む選手】
新日鉄住金エンジニアリング(藤原真一社長、東京都品川区)は19日、合弁会社IKインベストメント・スリーから受注した大型物流施設「新木場物流センター」を竣工させて引き渡した、と発表した。 新木場物流センターは鉄骨造り、地上5階建て(倉庫部分4層)、床面積4万6500平方メートル。外壁面の内側にランプウエーを設け、1、4階にトラックバースを配置した。1~3階は大手物流事業者向けの専用センターで、4、5階はマルチテナント(複数企業入居)型倉庫とする。 新日鉄住金エンジニアリングは、既存建物の解体工事から設計・新築工事まで一貫して行うことで全体工程を大幅に短縮。また、独自技術を用いることでコストも抑制した。大型物流施設の受注実績は、最近10年間で190万平方メートルに上る。(高橋朋宏) 【写真=鉄骨造り、地上5階建てで、床面積は4万6500平方メートル】
日本貨物鉄道(JR貨物)の田村修二社長、全国通運(東京都中央区)の杉野彰社長らは15日、国内初となる廃棄物専用コンテナ列車「クリーンかわさき号」運行から20周年を迎えたことを記念して、福田紀彦川崎市長を表敬訪問した。引き続き、環境に優しく効率的な廃棄物輸送を安全・正確に運行していくことを確認した。 川崎市は人口増加などを背景に1995年10月、臨海部に建設した、ごみの焼却処理施設「浮島処理センター」の完成に合わせて、北部地域で発生するごみや資源物の鉄道コンテナ輸送をスタートさせた。 日本で初めての取り組みで、JR貨物などと協議を重ね、排出ガスが少なく運搬効率の高いスキームを実現させた。二酸化炭素(CO2)排出量は年間30トン削減。環境に配慮した川崎市の取り組みは全国の注目を集め、多くの自治体からJR貨物に相談が寄せられている。 福田市長が「クリーンかわさき号は、川崎市が環境先進地と呼ばれるゆえんともなったモデル的な事業。ごみというよりも燃料を運んでもらっているという感じだ。今後とも継続的な運行をよろしくお願いしたい」と感謝。 田村氏は「発想力が豊かになる取り組みで、他の事業にもいろんな形で生きている。また、ビジネスモデルとしても確立してきた。先駆けとなっていただき感謝している」と述べ、クリーンかわさき号のミニチュア模型(Nゲージ)を贈呈した。 Nゲージ・クリーンかわさき号は、20周年を記念して市役所ロビーで開かれるパネル展(10月19~23日)で披露される。パネル展の来場者先着20人に、シリアルナンバー入りのクリーンかわさき号記念ポストカードを配布する。(高橋朋宏) 【写真=福田市長に模型を手渡す田村社長(左)】
【熊本】熊本県トラック協会(住永豊武会長)は10日、トラックの日を記念し、プロサッカー明治安田J2第36節のロアッソ熊本VS大宮アルディージャ戦(熊本市水前寺競技場)で、サンクスマッチ・スポンサーとして公式戦に協賛した。(武原顕) 試合開始前のイベントでは、ピッチで選手と子供たちがハイタッチしたり、場外ではロアッソ熊本の選手のサイン会やトラックの試乗会など多彩な催しが行われた。観戦に詰めかけた6千人の家族連れや子供、サポーターたちは大喜びだった。 試合は熊本が、首位を独走する大宮に3-0で快勝。観客と共にトラック協会にとっても素晴らしい一日となった。 ハーフタイムでは、サンクスマッチのスポンサーとして、住永会長、役員、職員らが「トラックは生活と経済のライフライン」と描いた横断幕を掲げて試合会場を一周。サポーターや観客の大きな拍手と声援を浴びた。 青年部会・継運会(永井雄大郎会長)が中心となって企画運営。これまでは、トラック綱引き大会や大型トラック試乗会、新鮮な野菜や果物の産地直送販売など、滞在型のイベントを継続してきた。今回、地元プロサッカーチームの公式戦を提供することで、メディアを通して幅広い年齢層へのアピールも狙った。 住永氏は「多くの観客、メディアが注目するプロサッカー公式戦のスタジアムで、トラック業界の社会的な役割と責任をアピールできた。これからも、広報活動を強化し、社会に広くトラック業界を知ってもらいたい」と話した。 【写真=ハーフタイムに住永会長、役員、職員らが横断幕を掲げて試合会場を一周】
10月9日のトラックの日を踏まえ、北陸信越ブロック4県のトラック協会では、様々な行事を展開している。野外イベント、メディアによる広報、道路清掃、交通事故防止運動など、それぞれ工夫を凝らして実施。長年の継続により、地域に定着している取り組みもあり、トラック輸送の役割や重要性について、一般の人たちの理解も徐々に深まっている。 【長野】長野県トラック協会の中信地区輸送協議会(中野成人会長)は10日、2015トラックの日フェスティバルを開いた。 中野会長が「人手不足を解消するには、適正運賃を収受し、労働環境の改善、賃金水準アップが必要不可欠。国民のライフラインを守るために、引き続き荷主に要望していく。ラジオの生放送を通して、一般市民にも業界の窮状を知って欲しい」とあいさつ。 SBCラジオは「トラックの日スペシャル」として公開生放送を行い、パーソナリティーの山崎昭夫さんがフェスティバルの様子を詳しく伝えた。 会場入り口では、綿あめ、ポップコーン、スティックバルーンをプレゼント。屋内の展示コーナーには、パトカー、白バイが設置され、最新のマルチコプターの機体や撮影動画も閲覧できる。国宝松本城古城太鼓演奏、キッズダンス、地元ミュージシャンによるライブで会場を盛り上げた。 また屋外には、新型トラック展示コーナー、高所作業車体験コーナーも設けられ、子供たちの行列ができた。 2014年に続き開設されたフリーマーケットは、掘り出し物を求める来場者でにぎわった。(渡辺耕太郎) 【写真=高所作業車体験コーナーには子供たちが行列】
【福島】福島県トラック協会(渡辺泰夫会長)は11日、トラックの森のある下郷町中山地区の住民やサポーターたちと収穫祭を開いた。樹木の回りの草刈りや間伐材のまき割り、物置小屋の修復作業に汗を流した。また、昼食会では、新米を使ったキノコご飯や採れたてのキノコたっぷり汁、石窯で焼いた手作りピザなどを食べながら親睦を深め、楽しいひとときを過ごした。 3年がかりで取り組んだトラックの森の植樹活動に続き、2013年からは同町が進める「なかやま『きのこ』と『むら』づくりサポーター事業」に参加。地域住民と県内外から募ったサポーターたちと一緒に交流会を開いている。夏は下草刈りとバーベキュー大会、秋は収穫祭、冬は雪まつり(雪月花)などを通じて地域観光と振興に一役を担っている。 開会式で、渡辺会長は「中山地区の雪月花が『日本の夜景100選』に選ばれて県内で唯一、記念切手が発行されることになった。広く全国に知れ渡り、地域の観光振興につながる。我々もトラックの森を通じて貢献できればうれしい。今日一日、皆で心地良い汗を流そう」とあいさつ。 作業は草刈り、まき割りのほか、トラックの森の入り口にある交流館の物置小屋の修復の3グループに分かれて実施。小雨交じりの空模様の中、2時間近くにわたって作業を行った。(富田久男) 【写真=まき割りで汗を流す会員たち】
アルプス物流は14日、GLP鳴尾浜(兵庫県西宮市)内に西宮倉庫を新設し、13日から稼働させた、と発表した。 GLP鳴尾浜の5階に位置し、延べ床面積5500平方メートル。これまで関西地区では大阪営業所(大阪府茨木市)と東大阪営業所(東大阪市)を基幹拠点としていたが、受託貨物の増加に伴う保管スペースの増強と、輸出入業務拡大に向けたインフラ拡大が課題となっていた。新倉庫の稼働で関西地区の3拠点体制が整った。 GLP鳴尾浜は9月に完成したマルチテナント(複数企業入居)型物流施設。阪神高速道路・鳴尾浜インターチェンジに隣接し大阪・神戸両港にも近いことから、同社では好立地を生かして輸出入業務の取り扱い拡大を図る。 また、中・四国向け貨物の保管拠点として活用し、西日本ネットワークの強化も進める。(吉田英行) 【写真=西宮倉庫が入居するGLP鳴尾浜】
【栃木】久留生商事運輸(久留生正人社長、栃木県那須塩原市)は10日、新たなグループ本社と倉庫の竣工式を開催した。県北地域で最大級の倉庫になり、輸配送から保管・流通加工へ、業務領域を拡大してきた久留生グループの新たな活動基盤となる。 新拠点は国道4号近辺の交通アクセス至便の地に位置する。敷地面積9900平方メートルに、延べ床面積4800平方メートルの大型倉庫、2階建て延べ床面積280平方メートルの事務棟と共に、軽油の地下タンクを設置した。倉庫は990~820平方メートルの5区画に分割。うち1区画は温湿度管理機能を備え、米穀専用にした。 グループの久留生倉庫(同)は1998年設立。トラックボディー修理やコンテナを使ったセキュリティーボックス事業のほか、2009年に利用運送の専従部門を立ち上げている。運輸はトラック58台を保有し、新拠点ではグループで連携して営業を展開していく。 竣工式で、久留生社長は「2月には東北営業所(宮城県大衡村)を開設した。この拠点には迅速な作業を可能にするため、社員のアイデアを多く取り入れている。先代の創業から28年目を迎えた。新拠点開設で気持ちを新たにして拡大を目指していく」と決意を語った。 栃木県トラック協会の笠原秀人会長のあいさつに続き、川崎屋運送(土屋隆久社長、那須塩原市)の土屋光生専務は、「久留生社長は、栃ト協青年部会の部会長など業界の要職も務めてきた。この新拠点は地道な歩みの成果。一歩ずつ地元を大切にして歩んできた流れのまま、繁栄を目指して欲しい」と述べた。テープカットの後、全員で新たな門出を祝った。(佐々木健) 【写真=国道4号近辺で、交通アクセスは至便】
三井不動産は、日本貨物鉄道(JR貨物)が東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)内に建設する国内最大級のマルチテナント(複数企業入居)型物流施設の、開発計画の企画立案、テナント誘致を請け負う。完成後は管理・運営も担当する。15日、両社が発表した。 三井不動産は4月、ロジスティクス事業を国内事業の新たな基盤とすべく、「ロジスティクス本部」を新設。これまで16物件の開発を行っているが、今回の案件が初めての大規模マネジメント事業となる。 今回の施設は「エフ・プラザ東京N棟(仮称)」で、地上5階建ての免震構造。延べ床面積は16万1千平方メートルで、2019年 10月に着工し、21年10月に竣工する。東京港国際コンテナターミナル、羽田空港貨物地区、高速道路インターチェンジ(IC)まで2~4キロメートルと好立地だ。 各階に大型車両が乗り入れられるランプウエーを2基備える。最新鋭の技術を用い、安心・安全に配慮する。物流の効率化、冷蔵冷凍倉庫機能、Eコマース市場に対応できる設備など、様々なニーズに応えられる施設とする。 また、隣接地では、「エフ・プラザ東京M棟(仮称)」が18年1月に着工し、19年8月に竣工する見込み。M棟も地上5階建ての免震構造で、延べ床面積は6万1千平方メートルを予定している。JR貨物では「時代のニーズに合った物流サービスを提供できる拠点にするとともに、鉄道事業との相乗効果を生み出していく」としている。(高橋朋宏) 【写真=21年10月に竣工するエフ・プラザ東京N棟(完成予想図)】
【愛媛】城戸運送(城戸猪喜夫社長、愛媛県大洲市)は2015年から、未経験者の採用を積極的に進めている。引越作業のアルバイトに来た人に声を掛け、的を絞った人材確保を進めている。 城戸社長は引越専門協同組合中四国の理事長も務めており、同社は引越事業に注力。繁忙期になると、地元の若者や高齢者などをアルバイトとして複数雇う。その中から見込みのある人に対し、ドライバー職として入社するよう勧誘している。 採用後は、ベテラン社員が個別に指導。大型など自動車免許の取得費用も会社が負担し、成長を促している。 城戸氏は「アルバイトを通じて、運送の仕事や当社の雰囲気を理解してもらった上で入社するので、ミスマッチが生じにくい。入社後は、更に知人を紹介してくるケースもあり、これまでに7人を雇用した。引越作業では、大型免許を持っていなくても従事できる仕事があるので、未経験者を段階的に育成できる」と話している。(矢野孝明) 【写真=普通免許でも出来る業務を用意】