愛知ト協名一支部/トラ日、交安むけ総決起
【愛知】愛知県トラック協会の名古屋第一支部(吉野雅山支部長)は9日、千種、中、東、北、西、名東の各警察署と中部交通共済協同組合(堀田逹夫理事長)の協力で、トラックの日の交通安全総決起大会を実施した。 吉野支部長が「我々の活動を広く啓発することに加え、交通安全への意識を新たにするのが目的。全ト協によると、トラックの事故は交差点で多く、年末に向けて増加が懸念される。事故を起こさない安全文化を各社に持ち帰るとともに、県警が推奨する3S運動のスマートさを街頭啓発で示してもらいたい」と呼び掛けた。 中署の伊藤敏男署長は「8日時点で、交通事故死者数が152人と前年同期に比べ2人上回り、全国でも相変わらずワースト1となっている。事故をひとごとと思わず、家族や業界のためと思って模範運転を示して欲しい」と訴えた。 各署管内の事業者から選ばれた一日女性警察官の委嘱式に続き、事故抑止の誓いを宣言。青年部会の郷司広之進氏が音頭を取り、安全・安心な社会づくりに向けて、全員でシュプレヒコールを行った。 パレードでは、県警音楽隊を先頭に参加者全員とトラックが、垂れ幕やプラカードを掲げて行進。繁華街の栄地区で通行人に交通安全を呼び掛け、啓発グッズを配布してトラックの日をアピールした。 (梅本誠治) 【写真=安全・安心な社会づくりに向けて、全員でシュプレヒコール】
豊田自動織機は22日、高浜工場(愛知県高浜市)で、社内カンパニーのトヨタL&Fが開発した新型電動フォークリフト「GENEO-Ecore(ジェネオエコア)」のモデルチェンジを発表した。1、2トン積みコンパクト3輪タイプの主力車種として、同日から全国40社の取扱店で発売。年間販売目標は1600台で、旧型比20%増を目指す。(梅本誠治) 新開発の高効率モーターとモーター制御装置、油圧システムを採用し、稼働時間は従来に比べて20%増の8時間47分を実現。積み荷の高さ、重さ、旋回半径によって旋回速度を制御する国内初の機能を標準装備し、独自のSASシステムと併せて転倒の危険を低減した。オプションとして、リフトの接近をブルーライトで歩行者に知らせる機能も加えられる。 作業面では、女性や高齢者の使いやすさを考慮してハンドルを小径化し、大型アシストグリップで乗降性を向上。パーキングブレーキをハンド式から足踏み式に切り替えることで、作業時の負担を軽減した。防水性を強化して雨天時の耐水性をアップしたほか、バッテリーの保護機能や使用状況を記録するデータログも備える。 欧米モデルで普及の進むテレマティクス(稼働管理)については、国内のユーザー4社で実証実験を重ね、オプション設定としての実装を視野に入れる。リフトや拠点ごとの稼働状況を確認し、物流コストの削減と現場効率の改善を支援する。 トヨタL&Fカンパニーバイスプレジデントで、豊田自動織機の大西敏文専務は「2015年の国内リフト市場は、1~9月期で前年同期比5%増の6万台と、通年でも昨年を上回る見通し。また、電動リフトの占める割合は、環境意識の高まりや性能向上、ディーゼル規制を受け、14年は53%まで高まっている。当社でも、更なる拡大が見込まれる電動リフトの開発を進めていく」とあいさつ。 その上で、「3輪タイプは、4輪タイプに比べて小回りや狭い場所での作業、保管機能の効率化に優れる。コンテナ物流が主流の欧州では過半数を占めるものの、国内は電動カウンターリフト2万台のうち10%に過ぎず、当社のシェアも60%ほど。今後は、欧州での販売実績やノウハウ、3輪の特長を生かした提案で、新型ジェネオエコアを電動車市場のコア商品としていきたい」と力を込めた。 【写真=旋回速度を制御する国内初の機能を、旧型(右)との比較で実演】
アサヒロジは20日から「安全声かけキャンペーン」を展開している。自社と協力会社のドライバーに、「安全レター」と同社オリジナルデザインのタブレット菓子「ミンティア」を添え、営業所・支店など全国78カ所の配車窓口で配布。期間27日まで。 安全で安心できる物流の実現を目指した活動で、今回が3回目。安全レターは、表に丸山社長がドライバーに寄せたメッセージを掲載し、「安全と健康を最優先に、社会から信頼され、安心できる物流を共に築き上げる」よう期待を込めている。 今回配布するミンティアは、愛車運動をテーマにグループのオリジナルキャラクター、あさひ・ろーじーちゃんのイラストとともに、「まいにち えがおで ごあんぜんに」のメッセージを添えている。 20日に墨田支店(墨田区)、平和島支店(大田区)、 21日にはアサヒビール吹田工場内の吹田支店(大阪府吹田市)などで実施。丸山社長ら役員が立ち会って出庫前のドライバーにミンティアを手渡しながら、安全運転を呼び掛けた。(田中信也) 【写真=墨田支店で丸山社長(左)と渡田延夫東京支社長が安全レターとミンティアをドライバーに手渡す】
貨物自動車運送事業振興センター(大須賀正孝理事長)と福島県トラック協会(渡辺泰夫会長)が建設を進めていた「白河の関トラックステーション(TS)」の落成式が21日に開かれた。同センターと地元トラック協会が共同設置・運営する全国初のTSとなる。福島県泉崎村の国道4号沿いに建設。敷地面積は1万8400平方メートルと広大で、大型車30台、トレーラ15台、普通車73台が駐車できる。また、東日本大震災の経験を生かし、災害時の救援活動や防災拠点として活用できるようヘリポートを設置した。 福島ト協が2013年度から3か年計画で、県南地区の活動拠点、研修センターとして整備を推進。東北の玄関口として全国各地からの利用が見込まれることから、休憩施設(トイレ、コインシャワー室など)を併設した。 2階建ての管理・研修棟と平屋建ての休憩棟を合わせ、延べ床面積は600平方メートル。1階が福島ト協県南支部(小針幸神支部長)の事務所、会議室で、2階は収容人員144人の研修室となっている。 休憩棟には男女トイレと休憩室、コインランドリー(洗濯機2台、乾燥機1台)、コインシャワールーム3室(うち1室は女性専用)を完備し、長距離ドライバーの利便性向上を図った。トイレは24時間利用可能だが、ランドリーとシャワー、休憩室の利用は午前9時から午後5時まで。(富田久男) 【写真=大型車30台、トレーラ15台、普通車73台が駐車可能】
グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP、帖佐義之社長、東京都港区)は20日、大阪府吹田市に延べ床面積16万5千平方メートルのマルチテナント(複数企業入居)型物流施設、GLP吹田を開発する、と発表した。同社最大規模の大型施設で、所有・運営する施設としては開発中も含め100棟目の節目となる。2016年春に着工し、17年冬の竣工を目指す。(吉田英行) 大阪中心部から9キロに位置し、当日・翌日配達を視野に入れた都市型施設。名神高速道路・近畿自動車道・中国自動車道の吹田インターチェンジから6.3キロとアクセスに恵まれており、近接する県道を利用すれば大阪府全域をカバーできる。また、JR東海道線・岸辺駅から徒歩圏内にあるため、労働力も確保しやすい。 敷地面積7万5千平方メートル、プレキャストコンクリート造り免震構造4階建て。ダブルランプウエー、中央車路、ドックレベラーを備えるとともに、垂直搬送機も設置でき、幅広い業種に対応する。全館にLED(発光ダイオード)照明や太陽光パネルを装備するなど環境面にも配慮した。 GLPでは今年から、提携する人材派遣会社からテナントに対し優先的に人材を紹介するサービスを開始。GLP吹田でもこのサービスを提供する予定で、ハードに加えソフト面からもテナントをサポートする。 帖佐社長は「大阪中心部に近く、かつ大規模という希少性を持っており、当日配達など日々進化・増大する物流ニーズに対応していく。複数の配送拠点を持たずに直接、大阪中心部へ配送できるため、テナントの事業効率化が見込める」としている。 【写真=当日配達を視野に入れた都市型施設(完成予想図)】
東北地方整備局と東日本高速道路東北支社(小島治雄支社長、仙台市青葉区)が16日に発表した常磐自動車道の全線開通後6カ月の交通量は、開通直後以降も堅調に推移している。 3月1日、最後まで残っていた未開通区間、常磐富岡インターチェンジ(IC)―浪江ICの供用に伴い、仙台から首都圏までの沿岸部が直接、高速道路で結ばれた。内陸部を貫通する東北自動車道と合わせて、2大ネットワークが実現。この影響により、お盆の帰省時期には東北道の交通量が17%減少し、常磐道は15%増加した。渋滞の緩和にも大きく寄与している。 6カ月間の交通量は、いわき中央IC―岩沼ICの暫定2車線区間で、1日平均8300~1万9500台。ICごとの交通量でも、開通前から減少に転じている区間は無く、順調な動きを見せている。 最も交通量の多い岩沼IC―亘理ICでは、開通前の1日平均通行台数は1万5500台で、開通1カ月後が1万9400台、6カ月後は1万9500台となっている。交通量の最も少ない南相馬IC―浪江ICでも、1カ月後が8000台、6カ月後は8300台と伸びている。 企業立地も好調だ宮城福島両県によると、6月時点での沿線地域の企業立地数は過去最高を記録した。福島県の調査では、浜通り地方の立地企業31件による経済効果は550億円。同地区の高校卒業者の求人倍率も増えており、地域経済をけん引している。(今松大) 【写真=ICごとでも、順調な動きを見せている=東日本高速東北支社提供】
大筋合意した環太平洋経済連携協定(TPP)が発効されると、世界の国内総生産(GDP)合計の4割を占める巨大な経済圏が誕生して圏内の経済活動を活性化させる半面、自国の工業、農林水産業を衰退させる可能性もある。ただ、物流の観点では、多くの工業製品の関税が即時撤廃または段階的に削減されることで、輸出入が増大するほか、通関手続きも簡素化・迅速化されるなどメリットは多く、大手フォワーダーからは「国際物流にとってプラス」と歓迎の声が上がる。(田中信也、高木明) 【写真=物流は輸出増、輸入増とも物量の増加には変わりなく、いずれもメリットに(横浜港)】
【山梨】山梨県トラック協会(坂本政彦会長)は10日、「トラックの日・山梨フェスタ2015」をJR甲府駅北口前のよっちゃばれ広場で開催した。今回は、14年度から使用していたイメージキャラクターのネーミングを発表。「かいとらくん」に命名した北杜市の小原若菜さん(11)を表彰した。 トラックの日として広く県民などを招いてのイベントで、今年で4年目となる。14年までは甲斐市内の大型ショッピングセンターの駐車場で開いており、今回初めて会場を駅前に移した。 開会式で、坂本会長は「トラック輸送の社会的役割を広く県民に理解していただくため、こうしたイベントを実施している。現在、災害時の備蓄倉庫を県内8カ所に設置したところで、将来的には30カ所まで広げる。会場に設けたブースを見て回り、トラックが果たす役割などの理解を深めて欲しい」と呼び掛けた。 後藤斎知事、甲府市の樋口雄一市長のほか多くの国会議員も駆け付けた。議員を代表して、自民党の中谷真一衆院議員(比例南関東)が「昨年は燃料価格の高騰が一番の話題だった。当時よりは価格が下がったものの、いまだ高値で安定している状況。業界の健全経営のためにも、更なる価格引き下げに尽力していきたい」と述べた。 イメージキャラクターのかいとらくんは、応募総数488通の中から選ばれ、小原さんには賞金5万円が贈られた。また、15年度の環境標語表彰では、最優秀賞に輝いた甲斐市の広瀬亜依さん(24)の作品「トラックが僕らの未来(あす)を守ります暮らしと荷物と環境を」が読み上げられ、賞金5万円と表彰状、記念品が贈られた。 佳作3点の受賞者には賞金各3万円、小・中学校、高校の各部門受賞者には図書カードが贈呈された。(谷本博) 【写真=ネーミングした小原さん(左)と坂本会長】
【長野】長野県トラック協会の佐久地区輸送協議会(早川多津男会長)は11日、トラックの日ふれあいフェスティバル2015を開き、家族連れなど1万1千人が来場した。 佐久市市民交流広場をメーン会場、隣接するイオンモール佐久平のセントラルコートはサブ会場として運営。2014年を大きく上回る集客となった。早川会長が「フェスティバルを通じて地域とのつながり、人と人との心のつながりを深めていきたい。今朝は天気が不安だったものの、雨脚も弱くなり、晴れ間が見えてきた。今日は楽しんで欲しい」とあいさつ。 ステージでは、市立中込中学校吹奏楽部や市立臼田中学校吹奏楽部による演奏のほか、KDC555、ビームアイドルスクール、みらい組など5組の地元アイドルグループのライブが行われた。ゆぅふるスマイルキッズ&ジュニア、土屋芳美ジャズダンス教室など8組のダンスグループもパフォーマンスを披露した。 輸送戦隊ハコブンジャーも登場し、地元アイドルとのコラボレーションや交通安全教室を実施。記念撮影では、引っ張りだことなりながら、トラックの日をPRした。 サブテーマの「がんばるトラック・はたらくトラック」に合わせた体験エリアには、白バイとパトカー、自衛隊の災害救助車両、はしご付き消防車、高所作業車を展示。大型トラックに乗って走行体験ができるトラックドライブコースも人気を集めた。 イベント総合司会を務めた、小諸市ケーブルテレビ局コミュニティテレビこもろの藤田真奈キャスターは、ななちゃんを救う会の募金への協力を呼び掛けた。(渡辺耕太郎) 【写真=輸送戦隊ハコブンジャーと地元アイドルグループKDC555がライブを披露】
新日鉄住金エンジニアリング(藤原真一社長、東京都品川区)は19日、合弁会社IKインベストメント・スリーから受注した大型物流施設「新木場物流センター」を竣工させて引き渡した、と発表した。 新木場物流センターは鉄骨造り、地上5階建て(倉庫部分4層)、床面積4万6500平方メートル。外壁面の内側にランプウエーを設け、1、4階にトラックバースを配置した。1~3階は大手物流事業者向けの専用センターで、4、5階はマルチテナント(複数企業入居)型倉庫とする。 新日鉄住金エンジニアリングは、既存建物の解体工事から設計・新築工事まで一貫して行うことで全体工程を大幅に短縮。また、独自技術を用いることでコストも抑制した。大型物流施設の受注実績は、最近10年間で190万平方メートルに上る。(高橋朋宏) 【写真=鉄骨造り、地上5階建てで、床面積は4万6500平方メートル】