広ト協、交安ポスター 黒田投手起用
【広島】広島県トラック協会は交通安全啓発活動の一環として、広島東洋カープの黒田博樹投手を起用した、2種類のポスターを作製し、会員企業や行政などに配布した。 A2判2千枚とB2判2500枚で、A2判は8月1日に、会報誌と共に会員企業へ送付。B2判は広島県警本部や中国運輸局などの行政機関に寄贈し、公共施設などへの掲示を要請した。 2013年から実施している取り組みで毎年、カープの注目投手を採用。営利目的ではなく事故防止の啓発に利用することから、県警の仲介によってカープ球団も無償で協力している。 広ト協では「大人気のスター選手に登場してもらうことで、市民のポスターへの注目度が高ま る。カープ、行政、トラック協会の3者が一体となり、交通安全に全力投球で取り組むシンボルとしたい」と話している。(矢野孝明) 【写真=黒田投手を起用した啓発ポスター】
【新潟】西川運輸興業(西川武司社長、新潟市東区)は、宮城県富谷町の仙台営業所で整備を進めていた荷さばきターミナルを完成させ、3日から本稼働させた。主に、県外から運ばれた荷物を積み合わせ、東北エリアへ輸送する中継基地として活用。新施設を駆使して物流サービスの更なる強化を図る。(河野元) 2014年9月に仙台市宮城野区から移転。まず、事務棟を造り、ターミナルに関しては、建設関係のコストが高騰しているため、時期を見計らっていた。 旧営業所は賃貸で、事務所と車庫が離れているのがネックだった。また、東日本大震災で一部被害も受けており、これを機に、新たな設備投資に取り組んだ。 同町大清水地区の国道4号沿いに、3千平方メートルの敷地を確保。交通アクセスも良好で、東北自動車道の泉インターチェンジ(IC)と仙台北部道路富谷ICに近い。 鉄骨造り平屋建てで、高床式を採用しており、床面積が500平方メートル。積み下ろしの際に高さ調整するドックレベラーを2基備えている。高止まりする軽油価格市場を考慮し、タンク容量30キロの給油スタンドも設置した。 先行して建てた事務棟は、福利厚生に気を配り、会社の寮としても利用できる部屋が複数ある。 西川社長は「東北地域で配送拠点を持つのは初めて。念願の給油施設を構えられたのもうれしい限り。今までは家具をメーンに取り扱ってきたものの、これからはそれ以外も積極的に手掛けていきたい」と話している。 【写真=事務棟は、会社の寮としても利用できる】
【静岡】サンワNETS(水谷欣志社長、静岡県袋井市)は、地域情報ポータルサイトにブログを公開し、人材確保のためのツールとして活用している。 県西部地区を中心とする地域ポータルサイト「はまぞう」を利用。総ブログ数が3万2千本で、月間訪問者数は200万人と多くの人が訪れている。 一般市民だけでなく店舗や団体も幅広く参加し、個人の出来事から商品・サービスに至る様々な情報をブログ形式で発信。 5月中旬から、管理本部と営業本部のスタッフを中心にスタート。社内行事や仕事にまつわる日々のエピソードに加え、地域の夏祭り、花火大会の様子などを紹介している。閲覧者が社内の雰囲気や地域の状況を少しでも分かるようにするため、サイト運営者が主催するブログ講座に出席し、情報の伝え方を学んでいる。 最大の目的である人材確保のツールとしては、「始めて間も無いため、具体的な成果としてはまだ特に上がっていない」(管理本部)という。 しかし、「学生を含めてたくさんの人が訪問する。就職希望者も多数閲覧していると思うので、本社から営業所の話題まで、できるだけ分かりやすく伝えるようにし、リクルート対策としての使い方の工夫も重ねていきたい」としている。(奥出和彦) 【写真=スタッフが個人の事から商品・サービスに至る情報を発信】
【東京】東京都トラック協会は11月8日、運送会社で働く独身男女の出会いの場を提供するため、「恋の安全走行―トラ婚パーティー」を開催する。雇用安定対策事業「婚活事業」の一環。未婚化、晩婚化を防ぎ、後継者・労働力不足を解消するのが狙い。 パーティーは全員参加の「自己PRタイム」で始まり食事をとりながらのフリートーク、ヘリコプタークルージング(ペア)や屋形船乗船プラン(同)など豪華景品が当たる「人名ビンゴ」、気になる人とのフリートーク「カップリングタイム」などを行う。女性参加者全員にはロクシタンの石けんセットをプレゼントする。 場所は港区台場の「CARESS(カレス)」で、午後2~4時。 参加対象は、東ト協会員事業所に勤務する、25~45歳の独身男女。定員は各30人で、参加費は男性8千円、女性5千円。申し込みは10月7日まで。(高橋朋宏) 【写真=未婚化、晩婚化を防ぎ、後継者・労働力不足を解消する】
【京都】京都労働局、近畿運輸局や京都府トラック協会(金井清治会長)は4日、トラック輸送における取引環境・労働時間改善京都府地方協議会の初会合を開き、今後の運営スケジュールについて確認した。(落合涼二) 京都労働局の森川善樹局長が「中小企業における月60時間超の時間外労働にする割増賃金率引き上げへの対応が議論されている。ドライバーの総労働時間は、全業種の平均を上回っており、厚生労働省でも荷主企業を含め時短に向けた話し合いを通じて、労働環境改善につなげたい」とあいさつ。 京都大学公共政策大学院の久本憲夫教授は座長に選任された後、「物流は日本経済の血液。ドライバーが生き生きと働けるだけではなく、仕事への自負が持てるよう労働環境を整えることも大事。どうすれば魅力ある職場がつくれるのか皆さんと一緒に検討していきたい」と述べた。 意見交換で、京ト協の金井会長は「運送業界が長年にわたり抱えてきた最大の課題を、荷主企業も交えて協議する場が設けられることは極めて意義深い。また、国土交通省、厚労省、経済産業省が参加しての議論は画期的で大きな期待を寄せている」と強調。 その上で、「トラック運送は、一日、机に座り事務をしたり、決められた時間を製造ラインで作業したりする業務とは違い、積み込み、移動、積み下ろしといった一連の流れの中で、道路事情や荷主企業の都合による待機など副次的問題も存在する。並行して実施するドライバーへの実態調査も踏まえた一連の取り組みは、我々にとって千載一遇のチャンス。具体的な成果を得るために最大限努力したい」と呼び掛けた。 運輸労連京都府連の穐山裕次委員長も「長時間労働の実態調査について、労働組合側でもドライバーにヒアリングし、情報を集めた方が良いのではないだろうか。より実態が分かると思う」と提案した。近畿運輸局の金指和彦自動車交通部部長は「国内輸送の9割はトラックによるもので、消費者に荷物を届ける社会インフラ。人手不足、長時間労働と取り巻く状況は厳しく、今、メスを入れなければ将来的に持続できなくなる。運命共同体として4年間、議論を密にし、より良い方策を導き出せるよう協力をお願いしたい」とまとめた。 【写真=今後の運営スケジュールについて確認】
【沖縄】沖縄県トラック協会(佐次田朗会長)は3日、那覇市との防災協定に基づき、総合研修会館の玄関に「津波避難ビル」のパネルを取り付けた。 防災対策部会(新垣善博部会長)が中心となり災害対策を強化。大地震による津波が発生した場合、耐震構造のトラック総合研修会館を市指定の一時避難所として開放する。 那覇市は現在、既存の津波避難所に加え、公共施設や民間建物で新たな避難施設の選定作業を進めている。5月1日に沖ト協と「津波緊急一時避難施設協定」を締結。総合研修会館の耐震性や標高を踏まえ津波避難所として指定した。外壁や敷地フェンスにも看板を設け明示する。 佐次田会長は「研修会館のある那覇港地区には物流企業が集中している。5階建ての高さを生かし、一時避難に役立てたい。備蓄倉庫などの設備も整える」と話す。(上田慎二) 【写真=会館入口にパネルを設置。(右から)佐次田会長、新垣防災対策部会長、新垣正仙副部会長】
福山通運は首都圏の「旗艦店」となる新東京支店(東京都江東区)の建て替え工事を進めている。一時保管庫を併設した地上7階建て物流棟の建設工事が6割程度まで進む中、7月上旬には10階建ての社宅棟が完成。新支店は総額300億円超の大型投資となる一大拠点で、2016年12月末にオープンする。(高木明) 新支店は江東区越中島に立地し、再開発工事は13年8月から本格的に始まった。敷地面積4万6400平方メートル、地上7階建てで、延べ床面積が10万1720平方メートル(建築面積2万3600平方メートル)。企業間の小口貨物を扱う特積事業向けのターミナルと、流通加工業務を行う物流センターを併設する。 更に、仕分け業務の迅速化・効率化を図るための自動仕分け機、荷物の重量や運賃などを自動計測する最新の物流機器を導入していく。 7月上旬には、物流棟に先立って社宅棟が完成した。建築面積1950平方メートル、地上10階建て(総延べ床面積1万4540平方メートル)で、ファミリータイプ135戸(3DK128戸、3LDK7戸)、ワンルームタイプ166戸の計301戸の規模で、既に一部で入居が始まっている。 旧東京支店が竣工したのは1969年で当時、特積各社は東海道路線の強化に本腰を入れていた。福通では、68年に名古屋支店(愛知県西春町、敷地面積4万6860平方メートル、ホーム53メートル×180メートル、社宅120戸)、大阪支店(大阪市福島区、4万3400平メートル、53メートル×200メートル、200戸)、翌69年には東京支店(50メートル×240メートル、186戸)と、大型ターミナルを相次いで稼働させた。 5日には旧社宅の解体工事が始まり、小丸成洋社長、熊野弘幸副社長をはじめ、五洋建設の津田映執行役員副社長らの出席の下、安全祈願祭が行われた。 小丸氏は「東京支店の再開発工事は順調に進んでいる現在全国20カ所程度の開発案件を抱えているが、引き続き、攻めの姿勢で、経営基盤の更なる強化を図っていく」と述べた。 【写真=完成した社宅棟(右)と建設中の物流棟(中央奥)解体工事が始まった旧社宅(左)が並ぶ】
【千葉】千葉県トラック協会が7月25日開いた全国トラックドライバーコンテスト千葉県大会で、渡辺貴夫(41、11トン部門、日通千葉貨物運送茜浜営業所)斎藤光芳(30、4トン部門、日本通運千葉中央支店)、刈茂義国(38、トレーラ部門、日通佐倉運輸ナイキCSC事業所)、南ひとみ(44、ヤマト運輸千葉主管支店千葉ベース店)の各選手が優勝した。 開会に先立ち、栁澤隆善副会長と西川茂雄専務があいさつし、中山大輔選手(日通船橋支店)が宣誓。精鋭27人が出場し、運転技能と日常点検の実科、法規や構造などの学科の2科目で熱戦を繰り広げた。 表彰式には、各社から応援団が駆け付け、入賞者の氏名が読み上げられると、大きな歓声が湧き起こった。 表彰式の後、西郷会長は「公道を利用している運送事業者として、マナーを守る能力を身に着けることがコンテストの趣旨。参加者は、今日の経験を事業所に戻って社内で広め、交通事故撲滅につなげて欲しい」と述べた。 千葉運輸支局の斎藤隆支局長も「安全運転をするのも、事故を起こすのも全て人の手に掛かっている。整備点検を行い、安全な運行に努めて欲しい」と呼び掛けた。 〈11トン〉準優勝=斎藤良(日通千葉南支店)▽3位=森田貴史(日通千葉東支店) 〈4トン〉準優勝=海老沢正泰(日通千葉警送支店)▽3位=中山大輔(日通船橋支店) 〈トレーラ〉準優勝=田畑俊輔(センコー千葉支店車両センター)▽3位=斎藤栄治(日本梱包運輸倉庫八千代営業所)(高橋和平) 【写真=日常点検の実科に挑戦】
【岩手】岩手県トラック協会(高橋嘉信会長)のオリジナルキャラクター「輸送戦隊ハコブンジャー」が、全国ネットのテレビ番組に出演する。 7月28日、岩ト協研修会館前にウイングレッド、ダンプイエロー、パッカーグリーン、ローリーピンク、ヒラブルーの5人の戦士が集合。日本テレビなどのスタッフらが駆け付け、24時間テレビ「47都道府県思いをつなぐたすきリレー」のコーナーのワンカットを収録した。番組は22、23の両日放送予定で、ワンシーンとして使用される予定。 全国をリレーしながら、それぞれの思いをつづったたすきをつないでいく企画で、岩手県のトップバッターとしてハコブンジャーが登場。ウイングレッドがトラックに乗って、矢巾町の研修会館前から宮古市の浄土ヶ浜までたすきを運ぶ役割を果たした。 岩ト協の青年経営研究会会長を務める石川啓社長の経営する湊運輸倉庫(盛岡市)が、車両を提供。トラックが社会を支えるインフラとして、重要な役割を担っている点を強くアピールした。 ハコブンジャーは、トラックの日に合わせて岩ト協が開いているイベント「トラックフェスタ」に毎年出演。ショーを通して、集まった子供たちに交通安全を呼び掛けている。岩ト協のテレビ向けコマーシャルにも起用されるなど、地元では人気キャラクターとして定着している。(今松大) 【写真=地元の人気キャラクターとして定着している輸送戦隊ハコブンジャー】
愛知県トラック協会(小幡鋹伸会長)の中部トラック総合研修センター(みよし市)は4日、完成した新研修棟の清祓(きよはらい)式を行った。 鉄骨造り3階建てで、述べ床面積4500平方メートル。宿泊施設を完備し、遠方からの合宿研修に対応する。1階に研修部と愛知ト協適正化事業部が入り、2階には研修室をはじめ、適性診断室やシミュレーションルームなどを設けている。 玉串を捧げ、施設の安全と発展を祈った小幡会長は「新研修棟の竣工は、まだ第1期の工程に過ぎないが、当施設に期待する声は多く寄せられている。全施設が完成した際には、全国の協会から来賓を招いて内覧会も行う予定」と説明。 更に、「高評価を得るには、研修内容を充実させて、建物に魂を入れることが一番大切。研修研究会で意見交換を重ね、他ではできない会員のための日本一の研修センターにしていきたい」と力を込めた。 8月半ばに旧棟から引っ越し、後半から新研修棟を本稼働させる。2016年3月には新コースの改修が完了。同9月に災害時の防災倉庫を兼ねた屋内実技練習場が竣工し、全施設が完成する。(梅本誠治) 【写真=施設の安全と発展を祈る】