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荷 主
2020/06/26

ホワイト物流 賛同の輪(13)/オカムラ、地域センターに納品集約 物流改善し持続的成長

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物流ニッポン
 オフィス家具大手のオカムラは、物流機能を永続的に維持することで企業活動の持続的成長を図るため、ドライバーの労働環境改善、地域物流センターを活用した納品集約、繁忙期の輸送量平準化といった改善活動を、協力運送会社を交えて進めている。また、ホワイト物流推進運動への賛同により、CSR(企業の社会的責任)の観点から、オフィス家具業界内や地域内で先導的な役割を果たしていく方針だ。今後は改善活動の成功事例の他地域への展開や、取り組み内容のブラッシュアップにも力を入れる。(吉田英行)
【写真=製造・販売・物流・施工部門が一体となり、繁忙期の輸送量を平準化】

 国内の物流体制は、広域物流センター4カ所、地域物流センター8カ所、中継拠点であるリレーセンター8カ所、生産拠点倉庫6カ所で、グループ会社のオカムラ物流(牧野広司社長、横浜市西区)が運営。オフィス環境家具、商環境什器(じゅうき)、建材間仕切製品、物流システム製品を取り扱っている。
 ホワイト物流推進運動の自主行動宣言は2019年8月に提出。宣言で掲げた取り組み項目は、物流の改善提案配車システム導入、取引先からの納品集約、荷役作業時の安全対策、繁閑期の平準化などだ。
 物流の改善提案は、販売物流を担う協力運送会社を交え、輸送だけでなく荷役も対象に、物流センターごとに継続して活動を展開。主に自動化・省力化、トラック待機時間の削減、ドライバーの労働時間削減に取り組んでおり、毎年12月にオカムラ物流が開催する年間改善活動の発表会で、優秀な取り組み事例を表彰している。
 配車システム導入
 配車システムは1年ほど前に導入。物流センターの入門時間や品ぞろえ完了予定時刻を見える化することで、ドライバーの拘束時間改善につなげている。
 一方、取引先が生産した商品は原則として、それぞれがオカムラ物流の広域物流センターに納品しているが、物流コストがかさむ上、広域センターに商品が集中して受け取りが煩雑になるという問題もある。
 そこで、取引先が生産しオカムラが販売する製品の物流共同化にも着手。中部地区では19年から、取引先8社の製品を最寄りの地域物流センターに集約し、まとめて広域センターに持ち込む方式を試験的に実施している。ドライバー負担の軽減、コストダウンなどの効果を検証しており、メリットが確認されれば他地域での実施も視野に入れる。
 繁忙期の輸送量平準化にも注力。引っ越しや新規開店が集中する3月は、平常月の2倍の物量となる。このため製造・販売・物流・施工の各部門が一体となり、在庫備蓄、納期・工期を調整している。
 今後の課題について、オカムラの生産本部SCM推進部の佐々木義久部長は「宣言で掲げている項目について、一層磨きを掛けていく。運送事業者がいなければ、我々の企業活動は成り立たない。物流の継続のために必要なドライバーの労働環境改善を果たしていくので、事業者からも提案を寄せて欲しい」と強調。
 また、オカムラ物流の物流企画部の佐藤哲史計画担当課長は「運送事業者は中小規模が多く、出荷量が減れば経営への影響が大きい。我々としても企業活動の持続が重要。ドライバー不足に加え、新型コロナウイルス感染拡大という問題にも直面しているが、お互いに情報共有しつつ難局を乗り切っていきたい」と話している。

 1945年、航空機製造の技術者が中心となり岡村製作所を創業。オフィスや教育・医療・研究施設向けのオフィス環境事業、顧客の出店計画から開店までをトータルサポートする商環境事業、物流システム事業を展開。航空機や自動車開発を手掛けたこともあり、55年に国内初のオートマチック車「ミカサ」を生み出した。2018年4月現社名に変更。国内の生産拠点はグループ会社を含め12カ所、物流拠点は26カ所。19年3月期の連結売上高は2479億円。

トラックドライバー不足に対応し、国民生活・産業活動に必要な物流を安定的に確保するためにスタートした「ホワイト物流推進運動」は、関係者が協力して改善を進めることでサプライチェーン(供給網)全体の生産性向上につながることが期待される。
運動の理念に賛同し、自主行動宣言を提出した荷主企業の取り組みを紹介する。
※本紙2020年5月5日付掲載
(「ホワイト物流」推進運動の加速を後押しするため、全文掲載しています
 

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