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産 業
2019/04/19

LEVO&いすゞ、LNG車の実証走行継続 燃費・短時間充填に効果 「燃料管理に手間」課題

t.kokudo
物流ニッポン

 環境優良車普及機構(LEVO、岩村敬会長)は2019年度、いすゞ自動車と共同で進めている大型LNG(液化天然ガス)トラックのモニター(実証)走行を継続する。シェルジャパン(吉田康子社長、東京都千代田区)も参画して18年度に実施した実証走行で、CNG(圧縮天然ガス)車に比べ燃料価格が安く、短い時間で充填(じゅうてん)ができる、といったメリットが確認されたため。運行は佐川急便(本村正秀社長、京都府南区)、トナミ運輸(綿貫勝介社長、富山県高岡市)の両社が担う。LEVOが12日に開いた専門紙記者との懇談会で明らかにした。(田中信也)
 実証走行は、二酸化炭素(CO)排出量の少ない天然ガスを大型長距離トラックの燃料として普及させるため、燃料のエネルギー密度がCNGの600分の1と搭載効率に優れ、航続距離が長くなるLNG燃料を使用した大型トラックの効果を検証するもの。課題検証を行う環境省の「大型LNGトラック及び最適燃料充填インフラの開発実証事業」(16~18年度)の最終段階として、公道走行試験を行った。
 18年度は、いすゞが開発した最大積載量13トンクラスの4軸低床のGカーゴと同等の試作車2台を佐川、トナミの両社が営業走行。燃料供給(充填)は、シェルが大阪市住之江区の南港地区に日本初のLNGスタンドを建設し、6月1日から大阪―中部圏で試験を始めた。東京ガスが運営する京浜トラックターミナル(東京都大田区)のLNGスタンドが開設された9月13日からは、大阪―東京の550キロでの実証走行に切り替えた。
 実証走行は、1月末時点で佐川が累計76日・4万4千キロ、トナミは66日・3万2千キロ。1回の充填での最長走行距離は1158キロで、目標に掲げていた「千キロ超」を達成。CO削減も「(同クラスの)ディーゼル車比で10%減を下回ることは無かった」(LEVOの高田寛常務)としており、所期の目的は達したとしている。
 運行を担当した佐川、トナミは「燃料価格が安くメリットがある」と経済性に優れている点を強調したほか、「軽油の給油並みの時間で充填できる」「振動や騒音が少ない」などのメリットを挙げた。一方、課題として「燃料のボイルオフガスや重質化などの管理に手間が掛かる」ことが指摘された。
 環境省の事業としては完了したが、19年度もLEVO、いすゞの共同事業として実証走行を継続。佐川、トナミの協力を得て①LNG燃料特性に関する技術課題②年間を通した車両性能③円滑なスタンドと車両の運用方法――を確認し、大型LNGトラックの市場形成に努めていく。
【写真=18年度は環境省の補助事業として実施(大阪南港地区での出発式、18年6月)】

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