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行 政
2019/01/28

徳島道バス事故/調査報告書、連続運転の危険性軽視 運管指示徹底されず 不調申告しやすい環境を

t.kokudo
物流ニッポン

 国土交通省は25日、事業用自動車事故調査委員会(酒井一博委員長、大原記念労働科学研究所所長)の調査報告書を公表した。特別重要調査対象事案である、2017年8月に徳島自動車道で発生した大型トラックの衝突死傷事故について、ドライバーの疲労蓄積による居眠り運転が原因で、連続運転の危険性を軽視していたドライバーの姿勢と運行管理者の指示不徹底を指摘。その上で、休憩時間を確実に取る指示の徹底や、眠気や体調不良を申告しやすい環境づくりなど再発防止策を示した。(田中信也)
 事故は、徳島県鳴門市の徳島道下り線で、生活雑貨など6.8トンの貨物を積載した大型トラックが、点検のため駐車していたマイクロバスに衝突し、その衝撃でマイクロバスがガードレールを乗り越えて転落。バスの乗客1人とドライバーが死亡し、乗客14人が重軽傷を負った。
 この大型トラックのドライバーは、拘束時間超過など改善基準告示に適合しない勤務だったことに加え、真夏で気温や湿度が高い中、荷物の積み込みなどの作業を延べ6時間以上行っていたことから疲労が蓄積し、居眠り運転となったことが原因と指摘した。
 また、所属する事業者では、極めて多くのドライバーに改善基準告示違反が確認されており、運行体制が不適切だった。更に、当該ドライバーは、運行管理者から指示された地点で休憩を取っておらず、運行指示や長時間に及ぶ連続運転の危険性を軽視していたと考えられ、運行管理者の指示が徹底されていなかった――と分析している。
 運行管理者が取るべき安全対策として、気温や湿度が高い中での作業では、休憩時間を確実に取るよう指示することや、各ドライバーの疲労状況を注意深く確認し、乗務の開始や継続の可否を判断するとともに、眠気や体調不良などを申告しやすい環境づくりに努めることを要請。
 事業者には、車両故障などで高速道路上に車を止めた場合の安全対策として、緊急時の対応が適切に取れるようにする訓練を実施するよう求めた。
【写真=大型トラックが、点検のため駐車していたマイクロバスに衝突(一部画像処理)】

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