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行 政
2017/10/12

衆院選、トラ関係 目立つ政策なし 3極対立の構図 自民「サンドボックス創設」 希望「与党と施策似通る」

t.kokudo
物流ニッポン

 第48回衆院選が10日公示され、22日の投開票までの選挙戦の火ぶたが切られた。「自民党・公明党」「希望の党・日本維新の会」「共産党・立憲民主党・社会民主党」の3極が対決する構図で、消費増税や憲法改正の是非、社会保障の在り方などが争点となっている。ただ、トラック運送事業者への影響度が大きい政策は、与党側が働き方改革などで政府の推進する取り組みを挙げているほかは、目立ったものは無い。(田中信也)
 9月28日の臨時国会で冒頭解散した、自民総裁の安倍晋三首相は「国難突破解散」として、「急速に進む少子高齢化を克服し、北朝鮮の脅威に対して、国民の命と平和な暮らしを守り抜く」と決意を表明。消費増税分の使途の教育無償化などへの変更を最大の争点に掲げた。
 一方、野党は第一党だった民進党が事実上解党し、多くの前議員は小池百合子東京都知事が率いる希望に合流した。しかし、希望の政治信条と相いれない一部の議員が立憲民主を旗揚げし、憲法改正に反対する共産などと連携。3極対立の構図で選挙戦に突入した。
 ただ、各党がマニフェスト(政権公約)として、具体的な政策や数値を示して競う以前の様相は、すっかり影を潜めた。
 自民の選挙公約は、北朝鮮の脅威から国民を守り抜くことや、教育・保育の無償化と並ぶ最重要課題に「アベノミクスの加速で、景気回復、デフレ脱却を実現」を位置付けた。物流・トラック業界や交通インフラに関する施策は少なくないものの、政府が既に取り組んでいる、あるいは方向性を打ち出したメニューが大半を占めており、目新しさは無い。
 例えば、働き方改革の実現に向けては、地域の経済・雇用を支えるトラックなど自動車運送事業、建設業での長時間労働是正などによる労働環境の改善を約束。
 経済再生に関しては①自動走行、ドローン(小型無人機)などの分野のチャレンジを後押しするため規制を一時的に停止する「サンドボックス」制度創設に向けた関連法案の提出②地域の産業物流や農林水産物の輸出を支える港湾・航路、国際バルク・コンテナ戦略港湾の整備③民間施設に直結するインターチェンジ(IC)やスマートICなどに関する総合的支援④利用重視の観点の高速道路通行料金導入――などを列挙している。
 連立を組む公明も「成長戦略の加速・経済の好循環・中小企業を強力に支援」と明言。下請企業の取引改善に向け、「特に荷主からの影響をより強く受ける」とし、建設業とともに自動車運送業に対する施策を強化する。下請取引に関する自主行動計画や業種別ガイドラインの策定業種拡大、内容の充実に取り組む――としている。
 一方、希望は「既得権益、しがらみ、不透明な利権を排除し、国民ファーストな政治を実現する」を掲げる。公約の9本柱の一つである「ポスト・アベノミクスの経済政策」では、「アベノミクスは、民間活力を引き出す規制改革が不十分だった」として、先端分野での競争力を高め、経済の自律的成長を目指す、とした。
 ただ、特区でのサンドボックス制度の積極的活用や自動運転実現に向けた規制改革の断行など、与党と似通っているものが少なくない。
 維新は「身を切る改革」に取り組むとし、経済政策に自動車の自動走行実現に向けた公道実験の推進や、医薬品の空港輸出入手続き電子化と専門施設を活用したクールチェーン輸送の拡充を盛り込んでいる。
 立憲民主は「長時間労働の是正、最低賃金の引き上げ」「地域の公共交通を活性化し、社会参加の機会が保障される地域の実現」など日常の暮らしに立脚した公約を掲げるものの、具体的な施策に触れていない。共産は、働き方改革について「財界・大企業の利益を追求する経済対策に過ぎない」と断言。長時間労働と過労死を無くし、まともな賃上げを実現して、「8時間働けばふつうにくらせる社会」を打ち出している。
【写真=各党がマニフェストで具体的な政策や数値を示して競う様相は影を潜める】

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