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行 政
2017/10/09

厚労省/HACCP制度化、中小事業者に配慮必要 物流の実態踏まえ検討を 食衛法改正へ課題整理

t.kokudo
物流ニッポン

 厚生労働省が食品衛生管理の国際基準、HACCP(危害分析・重要管理点方式)の制度化を軸に進めている、食品衛生法の改正に向けた検討では、中小・小規模事業者や指導監督を行う地方自治体に対して「最大限配慮すべき」との意見が多数上がっている。物流業界の実態を踏まえた議論がどこまでされるかは不透明だが、実情に応じた分かりやすい仕組みの構築が求められる。(田中信也)
 食品の製造・加工の国際基準として普及が進んでいるHACCPの手法を取り入れ、フードチェーン(食品供給工程)を構成する事業者の自主管理を図ることを目的に、厚労省は食品衛生法改正案を2018年度の通常国会にも提出するため、9月に食品衛生法改正懇談会(川西徹座長、国立薬品食品衛生研究所所長)を立ち上げ、改正案の策定に向けた検討を行っている。
 これまで3回にわたる会合では、食品衛生に関わる様々な問題について意見を交わしており、4日に開いた第3回会合では、委員からの指摘事項を踏まえ課題を整理。食衛法で定める34の許可業種に関しては、それ以外の業種も都道府県などが地域の事情に応じて条例で許可業種としていることを踏まえ、制度化に当たって「34以外の業種も含め、監督指導の際に必要となる対象事業者を把握するための仕組みを構築し、制度の定着を図る必要がある」としている。
 こうした見直しに際しては、「HACCPの制度化と許可業種の見直しとの関連性に留意すべき」との指摘がある。第3回の会合では、中村重信委員(東京都福祉保健局健康安全部食品監視課長)が「(HACCPの導入に対して)事業者のモチベーションが高まるよう、事業者のランク分けを行うべき」と提言した。
 フードチェーンを構成する全ての事業者を対象とするため不可欠としている、許可制度見直しと営業届出制度創設については、自治体の財政面を考慮し、既存のシステムをベースにした電子申請・届出システムを構築。現在、各自治体が条例で定めている許可業種の施設基準見直しに際しては「(地域の事情に応じた)ローカルな形態の事業者に配慮した形で検討すべき」との見解が示されている。
 花沢達夫委員(食品産業センター専務)は「食品事業者にとって許可見直しと届出制度創設は大変な変革」とした上で、品目別の基準をなるべく幅広く分類するなど「届出が必要な事項を必要最小限に抑えて欲しい」とクギを刺した。中村氏も、届出制度で数年での更新を義務付ける際には「事業者や自治体の負担が少ないシステムを構築して欲しい」と要望した。
 72年の食衛法改正で、食品を輸送(運搬)する事業者が規制の対象として追加されたが、食品を貯蔵・運搬する物流事業者は営業許可対象者には指定されていない。今回の改正で、HACCPの導入と自治体への届出の対象となる公算が大きいが、懇談会では業種の範囲に関する議論が深まっておらず、物流業界の実態を踏まえた検討がどこまでされるかは不透明な情勢だ。
【写真=委員からの指摘事項を踏まえ課題を整理(4日の第3回懇談会)】

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